アエロメヒコ、ビジネス需要好調、モンテレイ経由で利便性向上
アエロメヒコ航空(AM)グループでセールス・マーケティング担当最高責任者を務めるアンコ・ヴァン・ダール・ヴェルフ氏は、このほど来日して本誌の取材に応じ、成田/メキシコシティ線の好調をアピールした。AMは今春、同路線を週3便から週4便に増便したが、日本企業のメキシコ進出の増加が追い風となっていることから、同氏は「増便後もロードファクターは落ちていない。特にビジネスクラスで右肩上がりが続いている」と説明。今後も日本/メキシコ間の経済交流の活発化の度合いに合わせて、前向きに増便を検討していく考えを示した。
メキシコシティ発成田行き便については、メキシコシティの標高の高さから、これまで北西部のティファナを経由地として給油などを実施してきたが、ヴァン・ダール・ヴェルフ氏はこの9月に経由地を北東部のモンテレイに変更したことで、日本のビジネス旅行者にはより大きな利便性を提供できるようになったと強調。
変更の理由としては、モンテレイは日本企業も進出しているメキシコ第3の大都市でビジネスチャンスが大きく、グアナファトやレオンなど日本企業が特に多く進出する他都市からも近いことを挙げた。AMはモンテレイのマリアーノ・エスコベード国際空港を第2ハブ空港として強化すべく、発着便数を急増させていることもあり、モンテレイ経由による利便性は日々向上しているという。
また、メキシコシティ発成田行き便に使用しているボーイングB787型機については、理論的にはメキシコシティから成田までノンストップで飛ぶことが可能であることから、2015年度中には同便をノンストップ化したい考えも示した。現在はメキシコ政府の承認を待っている段階だという。なお、AMの国際線でメキシコシティ発便がノンストップ化されていないのは、現在成田線と上海線の2路線のみとなっている。
このほか、ヴァン・ダール・ヴェルフ氏は、現時点でAMが日本と中南米を結ぶ唯一のキャリアであることから、今後の日本/南米間の需要の取り組みに意欲を示した。同氏はAMならではの特長として、中米のメキシコまでノンストップで飛び、その後、南米の主要都市により短い距離と時間で到着できる点をアピール。競合相手となる米系や中東系のキャリアに対して大きな優位性を示せるとした。