海外旅行業況、緩やかな回復継続、ビジネス需要が増加

  • 2014年9月17日

 日本旅行業協会(JATA)が8月7日から28日まで、会員各社に対し実施した旅行市場動向調査で、2014年7月から9月の海外旅行のDI値(※)はマイナス21となり、前期(2014年4月~6月)から2ポイント改善した。6月時点では、11ポイント改善しマイナス12になる見込みだったが、JATAによると中国、韓国、タイの需要の低迷や、円安などで海外旅行から国内旅行へとシフトする動きもあり、見通しよりも下回った。4月から6月は3ポイント改善しマイナス23となっており、JATAでは緩やかな回復は継続していると見る。

 業態別では、海外旅行系旅行会社が26ポイント増と大幅に上回った。また、リテーラー1は10ポイント増、総合旅行会社とインハウスは2ポイント増と増加した。海外ホールセラーは前期並み。リテーラー2はマイナス3と減少した。

 方面別では、改善したのはヨーロッパの1ポイント増のみ。アメリカ・カナダとオセアニアは前期並みで、その他の方面は前期を下回った。特に中国が10ポイント減と2ケタ減となった。

 顧客層別では、ファミリーが8ポイント増、商用・視察が7ポイント増、インセンティブが3ポイント増、OLが1ポイント増と前期を上回った。シニアと商用・視察は同様のマイナス9となっており、両セグメントが同じ数字となるのは2008年9月の調査以来となった。


※DI値は設問事項に対して「良い」、「普通」、「悪い」、「取扱なし」の4つを用意し、集まった回答を数値化するもので、設問事項に対する全体的なトレンドを量る指標となる。全ての回答が「良い」の場合はプラス100。JATA調査では、JATA会員会社の経営者などに対してインターネットでアンケートを実施し、業態、顧客層、方面別に業況判断をDI値を導出している。


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