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HIS、ラグーナ蒲郡運営開始-コンテンツ拡充で秋冬の誘客めざす

  • 2014年8月4日

運営開始式典の様子 HISが新たに設立した子会社「ラグーナテンボス」は8月1日、複合型マリンリゾート「ラグーナ蒲郡」のテーマパーク「ラグナシア」、ショッピングモール・レストラン「ラグーナフェスティバルマーケット」、及び宿泊施設併設のタラソテラピー施設の運営を開始した。

 新生ラグーナのコンセプトは「通年型のテーマリゾート」。その実現に向けた最優先課題として、ラグーナテンボス代表取締役社長の巽泰弘氏はシーズン毎の繁閑差の改善に取り組む考え。過去5年間のラグナシアの入場者数は年間平均67万6000人だが、プールによる集客で最盛期となる7月から9月までが33万1000人と年間の入場者数の49%を占める一方、閑散期の1月から3月までは平均9万2千人(14%)と差が大きい。巽氏は、この差を秋冬の営業を強化することで縮めていくよう取り組んでいくという。

 具体的には、秋冬にハウステンボス(HTB)の人気アトラクションをラグナシアで積極的に導入する予定。現在開いているスペースに、空中アスレチック施設「天空の城」やジップラインの「シューティングスター」などの常設を検討している。

入場者に挨拶する巽氏 また、一番の目玉は日本初の360度3Dプロジェクションマッピングとメインプールを活用したウォータープロジェクションマッピングだ。この2大プロジェクションマッピングは常設イベントとして開始し、同時に既存のウィンターイルミネーションも発展する。巽氏は「秋冬の集客にマッピングというコンテンツを導入しながら、必ずたくさんのお客様に年間を通してリピートしていただけるようなテーマパークをめざしたい」と意欲を見せる。

 HISグループはすでにHTBで「4大プロジェクションマッピング」を成功させている。HIS代表取締役会長の澤田秀雄氏によると、HTBも5年前の冬は「暗い、寒い、誰も来ない」 という状況だったが、今や8月よりも12月の来園者数が多いほどだという。

 そのほかにもHTBでの取り組みを応用する。HTBで建設と開業準備を進めている「スマートホテル」で、ラグーナ蒲郡では2016年から2017年の開業をめざす。澤田氏は、「滞在型になれば消費も増え、売り上げも上がるため、ホテルの計画も徐々にすすめたい」と展望を語る。

 こうしたイベント、アトラクションなどのコンテンツの充実を重視しながら、澤田氏は「まずは黒字にすることを頑張っていきたい」という。3ヶ年の事業計画で実質的に初年度となる2015年度は入場者数85万人、売上高50億円、経常利益3.5億円、2017年度には入場者数100万人、売上高60億円、経常利益6億円をめざす。