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13年度海外事故発生率は3.84%、支払7061万円の事例も-ジェイアイ調査

  • 2014年6月23日

 ジェイアイ傷害火災保険がこのほど発表した「2013年度海外旅行保険事故データ」によると、昨年1年間の事故発生率は前年比0.06ポイント減の3.84%で、およそ26人に1人が何らの事故に遭遇した計算となった。調査は同社が1996年からおこなっているもので今回が19回目。事故発生率が低下したのは8年ぶりだった。

 最も事故が多かった補償項目は42.1%の「治療・救援費用」だが、7.8ポイント減。一方、2位は38.7%の「携行品損害」で5.4ポイント増、3位は航空機の欠航など予期せぬ事故に対する「旅行事故緊急費用」で、7.3ポイント増の15.7%となった。上記3項目の合計は全体の96.5%を占める。4位は1.7%の「個人賠償責任」で9.3ポイント増、5位は0.7%の「旅行変更費用」で50.2ポイント増であった。

 地域別の傾向としては、ヨーロッパおよびアフリカでは、乗り換えが多くなった際にスーツケースなどの破損の可能性が高くなることなどから、「携行品損害」が5割以上を占めた。アジアやオセアニアでは、衛生環境の悪い地域が多いことなどから「治療・救援費用」が多く、特にアジアでは73.7%を占めた。グアムとサイパンでは、航空機の遅延や欠航などにより「旅行事故緊急費用」が多かった。

 治療および救援費用の保険金支払いが300万円以上を超えたケースは67件で、円安などの影響により、前年度の51件から大きく増加した。内訳は、ハワイを含む北・中南米が25件、ヨーロッパが25件、アジア・オセアニア・ミクロネシアが17件。65歳以上のシニア層が占める割合は49%で、転倒による骨折で長期入院するケースや、脳疾患、肺炎などにより搬送が必要となるケースなどが見られた。

 なお、今回は脳幹梗塞などにより42日間の入院と手術を要し、家族がカナダまで駆けつけたほか、医師と看護師が付き添いチャーター機で医療搬送をおこなった結果、保険金支払い総額が過去最高の7061万円となるケースが発生した。同社によれば、この旅行者は「治療・救援費用」の保険金額が無制限のプランに加入していたため、自己負担なしで帰国したという。