訪日ビザ、インドネシア免除-フィリピン、ベトナム、インド緩和も
外務省は6月17日、インドネシア、フィリピン、ベトナム、インドに対するビザ要件緩和を発表した。同日、観光立国推進閣僚会議で決定した「観光立国実現に向けたアクション・プログラム2014」に基づくもの。インドネシア向けにはIC旅券事前登録を条件にビザを免除。インドネシアとフィリピン、ベトナムについては数次ビザの大幅緩和と指定旅行会社経由のパッケージツアーの場合、実質免除並の一次観光ビザの緩和をおこなう。インドは今夏までに数次ビザの発給を開始する。外務省によると、具体的な運用開始時期や詳細については、現在検討中だ。
インドネシアについては、在外公館で事前にIC旅券を事前登録することを条件に、ビザを免除する。1回登録すれば2回以降は登録の必要はない。外務省によると、事前登録の仕組みは今後検討していく。
また、インドネシアに加えフィリピン、ベトナムの3ヶ国については数次ビザを大幅に緩和。有効期間を最長5年まで延長するほか、発給要件についても具体的な内容は未定だが緩和していく方針だ。
さらに、指定旅行会社経由のパッケージツアー利用者については、宿泊施設や旅程などがある程度決定していることから審査を簡素化し、実質免除並みの緩和をおこなう。指定旅行会社が在外公館にビザを代理申請する形を取る予定。指定旅行会社は今後各国で数社程度選定していくという。
外務省によると、こうした3ヶ国への取り組みは当面の措置としての位置付け。今後は相手国の協力を得つつ、可能な限り早急に3ヶ国全てのビザ免除の実現に努力する方針だ。観光立国実現に向けたアクション・プログラム2014でも、同様の内容を明記した。
このほか、インドについては、今年1月に安部総理がインドを訪問した際に決定した、インド向けの数次ビザ発給について夏までに始める計画だ。滞在は15日間となる予定。
なお、インドネシアについては日本のビザ緩和を受け、インドネシア側でも日本の旅行者に対するビザ免除を検討しているところ。インドネシア共和国観光クリエイティブ省インターナショナル・ツーリズム・プロモーション部長のニア・ニスカーヤ氏は、5月に来日した際、「日本がビザ免除になれば、インドネシアも免除になるのでは」と期待を示すとともに、廃止に向けて観光クリエイティブ省として、担当省庁と交渉していると説明した。