春秋航空日本、8月に就航延期、高松線減便も-最大1万席に影響

  • 2014年6月8日

IJ代表取締役社長の鵜飼博氏  春秋航空日本(IJ)は6月6日、成田/高松、広島、佐賀線の就航延期を発表した。運航延期は今回が2回目。6月27日から3路線で1日6便の運航を開始する予定だったが、8月1日に延期する。さらに、成田/高松線は1日2便から1便に減便して運航。対象となるのは、成田6時30分発のIJ611便と高松8時40分発のIJ612便。

 IJ代表取締役社長の鵜飼博氏は、「運航体制の確立に時間を要しており、万全を期すために1ヶ月の延長が必要と判断した」と説明。訓練飛行中に課題が見えてきたとしており、課題の解決と乗客に安心、安全を提供することを第一として、自主的に延期を決定したと話した。8月1日の就航については「1ヶ月あれば(国土交通省の認可取得などに)十分だと考えている」という。

 また、成田/高松線減便の要因については、乗務員の養成遅れをあげた。IJによると、当初は運航乗務員24名で運航を計画していたが、訓練の遅れなどで現在機長15名、副操縦士5名の計20名を確保している状況。20名で1日6便の運航は可能だが、今後の乗務員養成のために教官役の機長が必要になることなどを踏まえると、20名では無理が生じてくるとの見通しだ。

 IJでは、今後訓練をおこなうことで勤務可能な乗務員をさらに増やすとともに、春秋航空(9C)の訓練センターを活用した訓練の実施や、9Cのリソースを活用した機長の採用などをおこなっていくという。

 今回の就航延期や減便による欠航便数は592便。自社ウェブサイト経由の予約では5009席分、約3300名に影響がでる見通しだ。内訳は、高松線が1382席、広島線が1994席、佐賀線が1633席。

 また、IJでは春秋グループの春秋国際旅行と日本春秋旅行経由の販売もおこなっており、両社からグループ外の旅行会社に卸売も実施している。IJによると、現在状況を確認中だが、最大で5000席の影響がでる見込みとした。なお、IJにはジェイティービー(JTB)が出資しており、パッケージツアーの造成を予定しているが、現在のところまだ販売をおこなっておらず、影響はないという。

 予約者への対応については、6月27日から7月31日までの3路線と、6月27日から10月25日までの高松線における減便対象便の予約者について、無償で8月1日から10月25日までの同一路線便への振り替えをおこなう。土曜、日曜、祝日など除外日は設けない。また、キャンセルする場合は無料で対応し、運賃や手数料の払戻しをおこなう。