4月国際線、ANAがJAL超え、運航規模で-旅客数・利用率はJAL
日本航空(JL)と全日空(NH)の2014年4月の運航実績で、座席供給量を表す有効座席キロ(ASK)でNHがJLを初めて上回った。羽田発着路線の大幅増が規模を大きく引き上げたため。一方、旅客数と有償旅客による座席利用率を表すロードファクターはJLが上に立っている。
ASKは座席数とその運航距離を掛けたもので、4月の実績はNHが40.5億キロメートル。これに対してJLは38.4億キロメートルとなっている。前年と比較すると、JLが3.7%増としているのに対して、NHは27.2%増と大きく拡大した。
ただし、有償旅客の人数と運航距離を掛けることで得られ、旅客需要を表す有償旅客キロ(RPK)は、NHが25.0%増の26.5億キロメートルでJLの5.3%増・27.2億キロメートルには届いていない。
ロードファクターも、座席の増加に旅客の増加が追いつかなかったNHは1.1ポイント減の65.4%となり、逆にJLは1.1ポイント増の70.9%と改善している。
方面別で見ると、NHのASKは北米・ホノルルが36.4%増、欧州が23.4%増、アジアが21.2%増といずれも2桁以上の増加。RPKは北米・ホノルルが29.2%増、欧州が15.2%増で、ロードファクターは前年を下回って65%以下に留まった。アジアのみRPKが26.1%増とASKの伸びを上回り、ロードファクターも2.7ポイント増の68.5%となっている。
JLのASKは、太平洋線を12.4%増、グアムを6.3%増、中国を3.3%増、欧州を0.3%増としたが、東南アジア、オセアニア、韓国は削減。これに対してRPKは、中国、グアム、オセアニアが2桁増で、ロードファクターも2桁前後の改善。太平洋のRPKも11.3%増となったが、ASKの増加に及ばず0.7ポイント減の70.5%となった。
なお、2社合計の国際線運航実績は、ASKが14.6%増、RPKが14.2%増でロードファクターは0.2ポイント減の68.1%。旅客数は12.1%増の115万8416人であった。