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ジェットスター、成田/メルボルン就航、訪日需要にも期待

  • 2014年5月1日

記念式典の様子。片岡氏(前列右から3人目)のほか、千葉県総合企画部長の鶴巻郁夫氏、成田市長の小泉一成氏、ビクトリア州政府貿易開発マネージャーのジョー・ゲートン氏、成田国際空港代表取締役社長の夏目誠氏も出席した ジェットスター航空(JQ)は4月30日、成田/メルボルン線を週4便で開設した。同区間の直行便は、2008年9月のカンタス航空(QF)運休以来、約5年半ぶりの復活となる。成田空港で開催した記念式典の場でJQ日本支社長の片岡優氏は、日豪政府間でこのほど実質的合意に至った自由貿易協定に触れた上で、「日豪間での人や物の往来が更に頻繁になり、JQグループの充実した路線網を活用して、お客様がより楽しいご旅行を満喫していただけるよう願っている」と期待を語った。

 片岡氏によると、初便搭乗率は約80%。5月と6月は日本からオーストラリアへの旅行市場にとってショルダーシーズンであり、就航直後ということもあり「(需要は)それほど強くない」という。ただし、夏以降は、語学研修など学生需要に加え、旅行会社もJQのケアンズ線やゴールドコースト線などと組み合わせたツアーを造成し、予約も「かなり上がってきている」状況だ。

 さらに、オーストラリアからの訪日需要が堅調に伸びていることも追い風として見る。2013年のオーストラリア人訪日旅行者は約24万4600人で、国別で第7位。今回就航したメルボルン線も現地発の予約が「1年を通してかなり入ってきている」ところで、JQのケアンズ、ゴールドコーストと比べてもオーストラリア発の需要が強い路線になるとの予測だ。

 訪日需要の取り込みにあたっては、ジェットスター・ジャパン(GK)との接続も積極的に活用していく。成田着の時刻は午前8時20分で、片岡氏は「日本各地への観光、ビジネスに利用していただける」とアピール。また、海外旅行についても、GKの新千歳、関西、福岡、高松線が同日乗継できることから、旅行会社や消費者に利便性を訴えていく考えだ。

 なお、片岡氏は式典の挨拶の結びで「今後も、JQだからできる賢い旅のスタイルをより積極的に提案し、多くの方々にとって身近でスマートな交通手段として、皆様の生活に溶け込んでいけるようなLCCとなるようより一層努力していく」と強調。

 JQグループでは現在、ジェットスター香港を設立して日本への乗り入れも計画しているところ。香港政府からの認可取得が遅れているが、年内の就航をめざしているといい、実際に運航が始まれば「日本がおそらくいちばん大きな路線になる」見込み。JQ、GK、ジェットスター・アジア(3K)と合わせた4社のネットワークで利便性を向上し、競争力を高めていく戦略だ。