フィリピン、米国線の開設可能に-セブパシフィックは欧州解禁

  • 2014年4月15日

 米国連邦航空局(FAA)は4月9日付で、国際民間航空機関(ICAO)の安全基準を満たすことを理由に、フィリピンの安全基準をカテゴリー2からカテゴリー1に引き上げた。これにより、フィリピンの航空会社は米国線の新路線開設や増便、米国航空会社とのコードシェアが可能になった。

 カテゴリー2は、その国が国際基準に従い航空会社を監督するための必要な規制や法律が欠けている、または民間航空局において技術的な専門知識や訓練を受けた人材、記録管理、検査手順などのレベルが不足している場合に認定するもの。米国では、フィリピンを2008年1月にカテゴリー2に引き下げていたが、2014年4月にFAAがフィリピン民間航空局を再調査。今回6年ぶりにカテゴリー1となった。

 また、4月10日には欧州委員会(EC)がEU域内への乗り入れ禁止航空会社のリスト(EU航空安全性リスト)を更新し、セブパシフィック航空(5J)を乗り入れ禁止リストから除外。ECは2010年以来、安全管理体制の不備などを理由にフィリピンの航空会社が欧州に就航することを禁止していたが、2013年7月10日付けでフィリピン航空(PR)の乗り入れを許可。フィリピンの航空会社が欧州乗り入れ可能になるのは5Jで2社目となる。

 これを受け、5J代表取締役社長兼最高責任者のランス・ゴーコングウェイ氏は「EU諸国で働くフィリピン人は約100万人おり、その方々に対し、5Jのトレ-ドマークである最安運賃とフィリピン国内の充実した路線網を提供できる事を非常に喜ばしく思っている」とコメントを発表した。

 なお、5Jは現在エアバスA319型機を10機、エアバスA320型機を29機、A330型機を4機、ATR-72 500型機を8機保有しており、2021年までにA320型機を12機、A321neo型機を30機、A330型機を3機受領する予定だ。