羽田米国線、UAサンフランシスコ線が正式決定、HA反論も

  • 2014年4月7日

 米国運輸省(DOT)は現地時間4月4日、ユナイテッド航空(UA)とハワイアン航空(HA)が申請していた1便分の羽田空港の深夜早朝発着枠について、UAのサンフランシスコ線の就航を正式に決定した。

 対象となる発着枠は、アメリカン航空(AA)が昨年12月でニューヨーク線を運休し、羽田空港から撤退して空いたもの。今回の決定で、米側が持つ1日4便分の発着枠は、デルタ航空(DL)のロサンゼルス線とシアトル線、ハワイアン航空(HA)のホノルル線、UAのサンフランシスコ線として使用されることになる。

 DOTでは2月28日、HAのコナ線よりも米国の旅行者が受ける恩恵が多いとしてUAに配分する仮決定を公表。これを受けHAは、当初は利用者の居住地について言及せず、米国の公益に最も資することを条件としていたDOTが「ゴールポストを動かした」と主張。日本発の旅行者が米国内で消費するコナ線の方が経済効果が高いとして再考を求めていた。

 これに対してDOTは、そもそも歴史的に新規参入を重視してきており、今回の決定もこの基準に沿ったものと反論。現時点で羽田に就航していないUAに配分することで、1つしかない枠を最も有効に活用できるとしている。

 また、羽田/サンフランシスコ線を米国系の航空会社が初めて運航することになることから、サンフランシスコ線での競争が活発となり、さらに西海岸のハブ空港と羽田との間でも競争を促進すると評価した。

 なお、UAには3月30日から180日以内での運航開始を求める。また、運航を開始した後、発着枠が90日以上使用されないことがあれば枠を没収する条件も付けている。