成田、国際線夏ダイヤは8便減の1428便、羽田響く-LCC比率は約2割に
成田国際空港(NAA)によると、2014年夏ダイヤ(2014年3月30日~10月25日)の国際線旅客便の週間便数は1428便で、2013年冬ダイヤからは8便減となる見込みだ。13年夏ダイヤからは9便増。航空会社数は69社で、34ヶ国・3地域の91都市に就航する。
3月28日の定例記者会見で、NAA取締役管理部門長の石指雅啓氏は「NAAの強みである、豊富な国際線ネットワークを活かし、北米/東アジアをつなぐ結節点としての役割を果たしていきたい」考えを示した。際際に加え、日本人の内際乗継機能の充実もはかっていく。
14年夏ダイヤでは、3月30日からの羽田の昼間国際線発着枠拡大の影響で、日系航空会社が減便。日本航空(JL)が13年冬ダイヤから13便、全日空(NH)が25便減便した。ただし、石指氏によると、こうした羽田増枠の影響は2015年までの中期経営計画には織り込み済み。今後は羽田昼間時間帯の就航が決定していない中国や米国路線などの動きを注視していくとした。
また、石指氏はオープンスカイや東南アジアの需要増などもあり、新規就航や増便があったことが、羽田の影響による便数減を補ったと説明。夏ダイヤでは3月30日にセブパシフィック航空(5J)がマニラ線にデイリーで新規就航。全日空(NH)が3月30日にデュッセルドルフ線をデイリーで、アリタリア-イタリア航空(AZ)が4月2日からヴェネツィア線を週2便で新規開設する。また、日本航空(JL)が3月30日からニューヨーク線、ユナイテッド航空(UA)が3月31日からヒューストン線を、それぞれデイリーからダブルデイリーに増便する。
加えて、石指氏はLCCの伸びについても期待。14年夏ダイヤでは国際線7社、国内線4社、計10社のLCCが運航する見通し。LCCの割合は順調に増加しているといい、13年冬ダイヤで国際線旅客便に占めるLCCの割合は3.6%だったが、14年夏は5.7%に拡大。国内線も13年冬が39.6%だったところ14年夏は55.5%となっており、今後春秋航空日本(IJ)が6月27日に成田/高松、広島、佐賀線を就航することでさらに増える見込み。内際合計では13年冬が11.5%だったところから、19.5%まで増える予想だ。
NAAではLCC専用ターミナルを建設中で、2014年度末からの供用開始を発表しており、石指氏によると、建設は順調に進行中。2015年3月には供用を開始するとしており「LCCターミナルを活用しながら、国内の充実につとめていきたい」と話した。