LX、日本の需要増期待-夏の成田線増便、15年の拡大視野に
スイス・インターナショナル・エアラインズ(LX)CEOのハリー・ホーマイスター氏がこのほど来日し、都内で記者会見を開催した。ホーマイスター氏は「日本の経済が成長しつつあるなか、旅客も回復しつつある」と紹介し、日本の航空需要のさらなる増加に期待を示した。
同氏はアジアの航空需要について、2009年は約14億人だったが、2030年には約49億人まで拡大するとの予想を述べ、「アジアは突出しており、航空会社にとって大きな市場」と説明。こうしたなか、日本市場については機材繰りなどの関係から2016年までは制限があるとしながら「(需要が)伸びるという予想のもと、16年以降の増便などについて研究を続けていく」と話した。
LXでは2012年から、需要が高まるピーク時期の6月から9月の間、子会社のエーデルワイス航空(WK)をウェットリースして成田/チューリッヒ線を週2便増便し、週9便で運航している。2014年も同様に、週9便で運航する予定。ホーマイスター氏は増便は成功しているとし、今後は日本市場の成長に合わせ「2015年以降に(WKで増便する)便数を見直し、現状を続けるのではなく、将来的に広げる、増やすということも視野に入れている」と語った。
WKの運航機材はエアバスA330-200型機で、WKでは5月に同型機などをリニューアルする予定。ビジネスクラスに2メートルのライフラットシートを投入するほか、エコノミープラスとして足元のスペースが15センチ広い座席を配し、エコノミークラスの座席も新シートを導入。タッチスクリーン式のエンターテイメントシステムも用意する予定とした。
このほか、ホーマイスター氏は2016年中に成田/チューリッヒ路線の機材をボーイングB777-300ER型機に変更すると説明。LXでは2009年から2018年にかけて、55億スイスフラン(約6282億円)を費やし機材の刷新をおこなっており、その一環として15億スイスフラン(約1713億円)かけてB777-300ER型機6機を発注済み。LX日本・韓国支社長の岡部昇氏によると、高確率で初号機が日本路線に投入される見込みだという。