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アクセスランキング、羽田昼枠に注目集まる、4社が就航表明

[総評] 今週は、2014年夏スケジュールから始まる羽田空港昼間時間帯の中長距離線に関する記事が多数ランクインしました。具体的には1位の全日空(NH)、3位のエールフランス航空(AF)とブリティッシュ・エアウェイズ(BA)、5位のエア・カナダ(AC)で、4位の香港エクスプレス航空(UO)も含めれば10本中4本が羽田関連の話題です。

 1位のNHは、一部の便はまだ運航スケジュールなど詳細が未定であるものの、国土交通省から配分された11枠をすべて使うというもので、旅行業界へのインパクトは相当な規模でしょう。

 例えばカナダ線は5位の通りACも就航を表明していますし、成田の他社便を含めて考えても座席供給量は大幅に増加しますし、シンガポールもシンガポール航空(SQ)だけで成田と合わせて1日5便を運航することになりますから、果たして急増する座席を各社がどのように売っていく計画であるのか大変興味深く感じています。

 また、今週のランキングに入った5社以外でも羽田の発着枠を使用できる航空会社はありますので、それらの会社の出方もこれから注目を集めていくでしょう。一例として日本航空(JL)は、現時点で羽田発着枠の傾斜配分を受け入れたわけではなく、対応の検討を継続していますが、すでに配分された5枠分を含めた路線便数計画の策定も進めているところと思われます。

 一方、ヴァージン・アトランティック航空(VS)は2012年9月の段階で2014年に羽田に就航し、成田からは撤退するという方針を示されていましたが、2014年夏スケジュールでの運航開始は断念されたようです。

 この方針を取り下げたわけではないとのことですが、例えばデルタ航空(DL)による株式取得との関係も憶測してしまいますし、あるいはNHも1位の記事でご紹介した通り、ロンドン線については成田線を運休してVS便のコードシェアを継続するという説明をしていますので、なかなか予想が難しい複雑な状況になっています。

 さらに、成田線の今後も気になります。今のところNHとAFが一部減便を決めていますが、仮に羽田と成田を合わせた供給に需要が追いつかないようなことになると、航空会社としてはどこかで調整をしなければなりません。

 羽田は首都圏と地方からの乗り継ぎ、成田はアライアンスの際際ハブという位置付けがうまく機能すれば良いですが、羽田の国際線発着枠拡大の要望は国内外から続いていくでしょうし、棲み分けの形が定まるまでには紆余曲折がありそうです。(松本)

▽日刊トラベルビジョン、記事アクセスランキング
(2013年12月第週:12月8日0時~12月13日19時)
第1位
全日空、羽田11枠すべて就航、成田は一部運休・減便も-14年夏(13/12/09)

第2位
ジェットスターJ、300万人達成-国際線、A320で時間圏内に(13/12/08)

第3位
エールフランス、羽田就航、1日2便で-BAも昼にデイリー化(13/12/11)

第4位
香港エクスプレス航空、羽田・関空線好調、搭乗率9割以上(13/12/10)

第5位
エア・カナダ、羽田/トロント線就航、B787で-14年7月から(13/12/09)

第6位
ジェットスター、成田/メルボルン就航へ、関空/OOL線は運休(13/12/12)

第7位
11月の旅行業倒産件数は4件-宿泊業は8件(13/12/09)

第8位
12年ロングステイは推計147万人-30代が増加傾向、マレーシア人気継続(13/12/12)

第9位
第6回約款見直し検討会、受注型取消料を議論-JATA、実額精算を提案(13/12/12)

第10位
AA・US合併、「アメリカン・エアラインズ・グループ」に(13/12/10)