トップインタビュー:アマデウス、テクノロジーで変化に対応を

旅行会社の「IT」ニーズ増加
LCCも流通機能に食指

日系LCCが相次いで就航し、業界内外の話題をさらった2012年。既存の大手航空会社、いわゆるフルサービスキャリア(FSC)との競争が始まり、今年もその激しさは増していくと予想される。座席供給量が大きく増加する中で、航空会社と旅行会社の関係はどう変化していくか。それぞれの間に立ってGDSとして流通機能を提供し、さらに航空会社にも旅客管理システムなどITシステムを納入しているアマデウスから、先ごろ来日した同社アジア太平洋地区社長のデービッド・ブレット氏と、アマデウス・ジャパン代表取締役の大竹美保氏に話を聞いた。


-日本市場における業績の現状をお聞かせください

デービッド・ブレット氏(以下敬称略) 現在とても好調で、成長も早い。特にオンライン化がさらに進む中で、アマデウスは優れた検索テクノロジーを有しており、より多くのオンラインビジネスをサポートできている。

 もちろん旅行会社の利用も順調で、検索テクノロジーは旅行会社の事業にも適用できる。旅行会社が新しいテクノロジーを受け入れるようになっていることは非常にありがたい。

 航空予約などにおけるシェアも増えている。これは、長年の営業によって信頼していただけているためだろう。テクノロジーも重要だが、信用はさらに重要だ。テクノロジーの利用可能性はますます増している中で、旅行会社が求めているのはどれを採用するべきかの決断を助けられるパートナーだろう。我々の役割はアドバイザーでもある。何を使うべきか、どう使うべきかをアドバイスする。

大竹美保氏(以下敬称略) 信頼という意味では、私とブレットの体制は8、9年目になる。ブレットは今回のように毎年に来日し、2名でお客様にご挨拶しているのだが、お客様からは、日本市場に対するコミットであるとのご評価をいただけている。アマデウスと顧客企業との関係は、お客様でもありパートナーでもあり、友人でもある。