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菊間会長、13年は旅行業の価値創造を-トラベル懇話会で協力訴え

  • 2013年1月7日

JATA会長の菊間潤吾氏  日本旅行業協会(JATA)会長の菊間潤吾氏は、1月7日に開催されたトラベル懇話会の新春講演会で挨拶に立ち、2013年は「旅行業界の存在意義をしっかり確立し、旅行業界を通さないと旅は面白くないといってもらえるような価値を創造していかなければならない」と意気込みを述べた。

 同氏は2012年の海外渡航者数は1850万人台となる見込みのなか、2016年の渡航者数2000万人の目標について「手が届くところに来ている」との見方を示した。しかし、消費者の旅行会社離れがすすむなか「数だけ増えたところでは、あまり意味が無いのでは」とし、「悠長に構えていると、旅行業界は渡航者数が増えても遅れを取っていくことになりかねない」と指摘。海外渡航者数2000万人時代が近づく中、旅行業界が価値ある産業として消費者に認められるため、経営体質の改善、改革をはかり、早急に手を打っていきたいとした。

 JATAでは昨年に政策検討特別委員会を新設し、業界の課題や問題点を精査してきた。菊間氏は今年は「アクションプランとして動き出す年」とし、旅行業界全体で改革の流れをつくっていくため、トラベル懇話会に協力を求めた。さらに、株式会社ジャタも活用し、さまざまな形で対策を実施していく考えを示した。

観光庁次長の志村格氏 また、同じく登壇した観光庁次長の志村格氏も「観光が経済成長の新たな牽引役となっていくためには、直接の担い手である観光産業の強化が不可欠」と説いた。昨秋立ち上げた観光産業政策検討会で、観光産業のブランド化と、国際水準以上へのレベル向上をはかるために議論を進めていく方針で、「取りまとめがでたら、観光庁としても順次(対策に)取り組んでいきたい」考えだ。