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海外旅行での事故発生率が過去最高、地域で内容に変化も-ジェイアイ調査

  • 2012年6月12日

 ジェイアイ傷害火災保険が発表した「2011年度海外旅行保険事故データ」によると、事故発生率が3.58%となり、1996年の調査開始から過去最高を記録した。同年度の海外旅行保険契約者の28人に1人が何らかの事故にあっていることになる。

 最も事故が多い補償項目は「治療・救援費用」で48.2%。前年よりも17.7ポイント増加している。次いで携行品損害が34.9%で、ほぼ前年並み。3番目が航空機の遅延や欠航など予期せぬ事故で必要になった費用を補償する「旅行事故緊急費用」で、13.8%。上記3つが全体の96.6%となっている。

 地域により、項目別の事故の割合が大きく異なるという。例えば、ヨーロッパ・アフリカは、乗り換えが多いためスーツケースの破損が多く、またスリの手段が多様化しており、「携行品損害」が最も多い。また、アジアは衛生環境と気候の変化により、腹痛や風邪などの疾病が発生しやすいため「治療・救援費用」が、、グアムとサイパンは台風などによる航空機の遅延や欠航が多いことから、「旅行事故緊急費用」が多いという。

 高額事故については、治療・救援費用の支払いが300万円以上だったのは44件で、地域別ではハワイを含む北米が18件、ヨーロッパが14件と多い。ただし、アジアでも高額事故が目立つようになってきており、例えば、昨年はアジアでも1000万円を超えるケースが3件発生した。いずれも搬送にチャーター機を利用した。