HIS、GW予約は10年比15%増-アジア人気、日並び良く欧州も

  • 2012年4月3日

 エイチ・アイ・エス(HIS)は4月3日、ゴールデンウィーク期間(2012年4月27日から5月6日出発分)の予約状況が2010年比で15%増で推移していると発表した。2011年は東日本大震災直後の影響が残っていたため2010年と比較したという。

 好調な方面はアジアで、人気渡航先のランキングでもシティ・デスティネーションは6位まではアジアの都市が占めた。韓国や台北は2ケタ以上の伸びを見せ、HISが独自でチャーター便を設定しているバンコクも好調という。

 ビーチリゾートのランキングでは、2010年に引き続きホノルル・オアフ島、グアム、バリ島が1位から3位を占めた。4位は2010年に5位であったサイパン、5位は2010年に8位であったケアンズが入っている。ホノルルについては、関空と福岡へのハワイアン航空(HA)の就航により西日本の需要が強い傾向があるという。

 シティとビーチリゾートを総合したランキングではソウルが1位でホノルルが2位。2010年に3位のグアムは4位に下がった一方、台北が4位から3位に上昇した。また、マリーナベイ・サンズなどで注目が集まったシンガポールも引き続き人気で、2010年の13位から7位に上昇した。


 国別の予約伸び率では、シンガポールが140%増と最大の伸びを見せたほか、トルコが113%増、台湾が60%増などとなっている。都市別でもシンガポールが1位でイスタンブールが107%増となったが、3位にはラスベガスが89%増で入った。

 欧州方面も、有給休暇2日間で最大9連休になる日並びの良さに加え、ユーロ安もあって約30%増で推移。出発日のピークは欧米が4月27日と28日で、アジア方面は5月3日に集中しているという。

 なお、全体的な傾向としては、年代別で60代の割合が伸びたほか、LCC利用のパッケージツアーの予約者も割合としては依然少ないものの確実に増加しているという。

 このほか、ゴールデンウィークの座席供給数は成田、羽田ともに約10%増となっており、インバウンドが回復しきっていない状況から、航空座席を確保しやすい環境にあると指摘。HISではバンコクへの定期チャーターを除いても、チャーター便の設定を座席数ベースで約2倍に増加しており、間際需要の取り込みによる更なる伸びが期待できるとしている。