旅行業倒産、2月は4件、小規模のみ-宿泊業は13件、5件増
東京商工リサーチ(TSR)によると、2012年2月の旅行業倒産件数は前年比1件増の4件となった。負債総額は約70%減、1億9400万円減の8300万円。東京と大阪の小規模な旅行会社が中心で、負債総額はいずれも3000万円以下であったという。
TSRでは2月の件数として、2010年が6件、2011年が3件であったことから「比較的落ち着いている」可能性を指摘し、1月が0件だったため増えた印象があっても推移としては「低水準」であると分析した。
宿泊業は5件増の13件と増えており、負債総額は約295%増、67億3900万円増の90億2100万円。負債総額の増加は、栃木県日光市のフェアシティーが負債45億円で特別清算したことで押し上げられたという。また、13件のうち3件は震災関連倒産であったという。
なお、全業種の倒産件数は5.16%増の1038件。全体的にはゆるやかな増加傾向だが、TSRでは旅行・宿泊業も同様の推移を見せているとしている。ただし、全体の動向として飲食、情報関連、広告、運輸など内需関連企業の倒産が増えているといい、旅行・宿泊業も「今後先行きは注視する必要がありそう」としている。