業界人が語る今年の意気込みと意見-読者アンケート(2)
前回は2011年の実績と今後の市場動向についてのご意見を伺いました。今回は、読者の方ご自身の2012年の抱負をまとめました。今年、力を入れて頑張りたいことや取り組みたいこと、業界発展のために感じているご意見、ご要望について紹介します。
※旅行会社、航空会社、ホテル、ランドオペレーター、旅行業関連の方など106人の方にご回答いただきました。ありがとうございました。賞品は今週中に当選者の方に発送します。(賞品の発送をもって当選発表に替えさせていただきます)
業界資格取得や知識向上への意欲強く
2012年に挑戦、実践してみたいと思うことについては、「デスティネーションスペシャリスト合格!」(第1種旅行会社、女性、30代前半)や、「総合旅行業務取扱管理者試験の合格」(航空会社、男性、20代後半)など、旅行業界で働く中でさらなるステップアップしたいという方が多い結果となりました。デスティネーションスペシャリストについては、日本旅行業協会(JATA)がより良い制度をめざして検討を始めたようです。“名”ばかりでなく“実”を伴う資格となり取得をめざす人も増えて旅行業の活性化につながる、といった良い循環ができて欲しいものです。
資格試験以外では、旅行業らしく語学の上達を挙げられる方が多かったほか、「さらなる知識の向上」(第2種旅行会社、男性、30代後半)や「売上を上げる」(第3種旅行会社、女性、50代前半)、「ガイドブックには書かれていない情報をより多く収集すること」(その他旅行業関連、男性、50代後半)など、業績向上への意欲や熱意を感じさせる目標をかかげてらっしゃいました。
また、「旅行業の観点からの、被災地復興支援」(第2種旅行会社、女性、20代後半)、「旅行で日本を元気にできるよう貢献したい」(第1種旅行会社、女性、20代後半)など、震災復興と旅行業を結びつけようとする声もあります。震災からもうすぐ1年が経過しようとする中で“ボランティア熱”が下がってきてしまっていると報道されもしていますが、旅行の楽しさと復興支援を両立できれば、それは旅行業でしかできない支援のかたちでしょうし、“熱”も長続きもするでしょう。
このほか、特定のテーマの中で目標を設定されている方も。例えば、観光庁が積極的に取り組んでいるスポーツ観光については、「スポーツ好きではないが、スポーツ好きの方の気持ちを理解するために自転車を始めてみたい」(政府観光局、女性、20代後半)といった声がありました。今年はオリンピックイヤーですし、すでに定着したマラソンだけでなく多様なスポーツにチャンスがあるかもしれません。
また、「高齢者や、ハンディキャップのある方に少しでも多く旅行に行ってもらいたい。高齢者の立場から仕事に取り組みたい」(第3種旅行会社、男性、61歳以上)など、おそらく少子高齢化社会も視野に入れた取り組みをめざす方や、「着地型旅行、体験型プログラムの世間への浸透をはかりたい」(第1種旅行会社、男性、40代後半)という方もいました。