タイの観光大臣が洪水の終息を表明、回復へキャンペーン始動
(バンコク発:本誌 山田紀子) タイ国スポーツ観光大臣のチュンポン・シンラパ・アーチャー氏は12月13日、タイ国政府観光庁(TAT)主催の「ビューティフル・タイランド・メガFAM」のレセプションでスピーチをし、観光地における大洪水の終息と、観光地および観光サービスが各国からの観光客を歓迎する体制にあることを強調した。
チュンポン氏は「水害はタイの多くの人々に影響を及ぼしたが、観光インフラへの影響は軽微だった」とし、影響があったアユタヤの世界遺産については「清掃が完了し、観光客も戻りつつある」と観光客の受け入れ準備ができていることを表明。このほか洪水の影響のあった観光地の大部分が、通常営業していることをアピールした。また、タイ国保健省と世界保健機関(WHO)が、洪水による感染症の増加や感染リスクの拡大がないと確認したことを説明し、「このメッセージを海外の旅行関係者に早く伝えなければならない。現在、我々がすべき重要事項は、タイに対する旅行者の信頼回復だ」と述べ、FAM参加者に現地で確認したことを自国の旅行者に伝えるよう、訴えた。
タイ国政府は特別予算を計上し、洪水後の観光産業のリカバリーに向けた支援をしていく。タイのGDPの6%を占め、200万の雇用を生む観光産業は、タイの雇用と経済において、重要な役割を担っている。
また、タイ国政府観光庁(TAT)ではタイの観光産業の地位と従来の勢いを維持するため、観光復興のマーケティングキャンペーン「ビューティフル・タイランド」を立ち上げた。今回のメガFAMもその一環で、そのほか、TAT海外事務所が現地オペレーターや旅行業のパートナーと協力し、各市場にあわせたキャンペーンやプロモーションを実施していく計画だ。