グランシャリオツアーズが債務整理、代売メインでBtoB影響も
東京都の第2種旅行業、グランシャリオツアーズが債務整理を開始した。同社では震災後、キャンセルになった旅行商品について、消費者に対し返金時期の延期を求めるなど、支払いが滞っていた。
全国旅行業協会(ANTA)によると、9月末頃から同社と電話やメールがつながりにくい状況で、10月以降は不通の状態となっていた。しかし、11月に入ると、同社は代理人として弁護士をたて、債務整理開始通知書を関係各所に通知。現在、破産申し立てに向けた準備を進めている。債権者数や負債総額は現在調査中であるものの、代表取締役の中井徹治氏は3億円程度と話しているという。
グランシャリオツアーズは他社企画商品の代売などを中心に国内旅行、海外旅行を取り扱ってきた第2種の旅行会社。今回、返金が滞っている商品の多くが他社企画の旅行商品だ。ANTAでは11月14日、弁済保証金制度の認証申出について受付を開始したが、消費者からの問合せのほとんどが弁済対象外だという。
これは、消費者と旅行契約を結んでいるのがグランシャリオツアーズではなく、その商品を企画、実施する旅行会社となるため。こうした理由から、ANTAに加盟する会員会社の弁済保証金制度が適用できないという。