年末年始、日並び悪く短期化、近場が人気-エイビーロード

  • 2011年11月28日

 エイビーロード・リサーチ・センターによると、今年の年末年始の海外旅行は、日並びが悪いこともあり全体的に日程が短期化した。最も問合せの多かった日程は4日間で、人気の渡航先として前年トップだったオアフ島に替わり、近場のソウルが前年の2位からトップになった。2位はオアフ島、3位は変わらず台北となった。

 また、方面別で見ると南北アメリカが前年比77%増、アフリカ・その他が63%増、ビーチリゾートが29%増と好調だった。エイビーロードでは、夏に比べてヨーロッパの人気が下降し、津波のイメージにより敬遠されていたビーチリゾートの人気が回復し始めたと分析している。

 2011年は、夏休みのツアー予約問合せが29%増と伸びた一方で、年末年始は10%増の伸びとなっており、エイビーロードでは伸び率が鈍化した可能性があると指摘。円高は追い風になっているものの、震災直後の自粛傾向からの反動による“特需”が落ち着いてきた状況だと見ている。また、出発地別で見ると、東京、大阪、中部の中では中部発の海外ツアー問い合わせ数が36%増と好調だった。問合せ数の伸び率では、テレビCMの影響で注目が高まったシンガポールが224.7%増と急伸し、続いてグアムが152.9%増、クアラルンプールが128.0%増と大きく伸びた。

 このほか、ツアー日程は2010年から11年にかけては5日間が最多だったが、今年は4日間が最多で、平均旅行日数が5.5日から5.3日と微減した。出発日は12月29日、到着日は1月3日に需要が集中している。

 なお、調査は「エイビーロード」における海外ツアーへのユーザーからのeメールでの問い合わせのうち、実績を集計したもので、集計期間は7月1日から11月10日だった。