ユナイテッド航空、合併効果で新路線も-LCCには「勝てる」
ユナイテッド航空(UA)アジア・太平洋地区副社長のジェームス・ミュラー氏は11月22日の記者懇談会の場で、コンチネンタル航空(CO)との合併効果により2012年も新路線の開設が続くとの見通しを語った。
ミュラー氏は例として、2011年10月から成田/グアム/ホノルル線の機材をCOのB767型機からUAのB777型機に拡大し、座席数を増加。同様に、機材ぐりの柔軟性が増したことから、B737型機で沖縄/グアム線と成田/香港線の開設が可能になったと説明。ミュラー氏は、「これらはまだ第一歩であり、2012年には世界の路線網の中で同様の変化が次々に起きる」と説明した。
2012年の全体の座席供給量は、現在のところ2011年と同程度を想定しているものの、米国内線の規模を縮小する一方、国際線については供給量を拡大していく方針という。2012年には、合計で50機発注しているB787型機も受納しはじめる予定で、ミュラー氏は就航路線は未定としつつ、「日本でも遠くないうちに見ることができる」とし、「全日空(NH)との太平洋路線におけるジョイントベンチャーに、我々もB787型機を導入できることを楽しみにしている」とコメントした。
COとの統合作業については「順調に進んでいる」といい、数週間内に単一の運航許可を取得し、UA便名への統一の準備が整う見通し。2社の合併によるシナジー効果は2011年のみで1億3000万米ドルにのぼるといい、2013年までに最大で12億米ドルの効果を達成する見込みという。
なお、日本で2012年に運航を開始する3社のLCCとの競合については、「UAが提供している路線網、マイレージプログラム、サービスのいずれもLCCには提供できないもの」とし、さらに「我々は米国でLCCと戦う経験を潤沢に積み、我々自身のビジネスの効率も大きく向上してきた」と説明。その上で、「どことの競争にも勝てる」と強調した。