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ピックアップ:JAM2011~震災後の回復とオーストラリアの新素材(1)

  • 2011年10月12日

 今年で21回目となるJAM (Japan-Australia Mission)が8月31日より3日間、都内でおこなわれた。昨年はゴールドコーストで日本からのバイヤーを集めて実施されたが、今年は東京にオーストラリアからサプライヤー、航空会社、各州・地域の観光局が参加。震災の影響で参加団体は昨年よりも減少したものの31社・団体が集まり、日本の旅行会社からの約140名と商談や情報交換を進めた。日本人訪問者数が通年で前年比15%減程度の見込みと震災の影響を大きく受けたオーストラリアだが、訪問先としては常に高い人気を誇っているところ。本格的な回復とその先の成長に向け、JAM2011参加企業・団体の最新情報、プロダクトやサービスについて5回にわたって紹介する。


▽クイーンズランド州政府観光局

(左から)クイーンズランド州政府観光局日本代表の西澤利明氏とマーケティング部長の柴田正三氏  日本航空(JL)のブリスベン線運休により座席供給量が減少したことにより、同州への日本人渡航者数は上半期に前年同期と比べて2万人ほど減少した。震災後、5月からリカバリーキャンペーンを実施。その結果、8月と9月にはケアンズは完全に回復したという。今後もホールセラーとのキャンペーンを継続していき、需要の拡大を図っていく方針だ。パッケージだけでなくバックパッカーなどFITにも注目。また、州政府と協力しながら大学のインターンシップなどを拡大していくことで、学生市場のテコ入れにも注力していく。

 デスティネーションでは、定番コースに加えて、ニュー・サウス・ウェールズ州とともにゴールドコースト近辺の魅力を発信ししていく。周辺にはマウント・ウォーニング、バイロンベイなどパワースポットが多く、ヒッピー文化、オーガニックフードなどともに認知度を高めていきたい考えだ。


▽ニュー・サウス・ウェールズ州政府観光局

ニュー・サウス・ウェールズ州政府観光局マーケティング担当の成田仁子氏  都市観光からアウトバック体験まで幅広い観光素材がそろうニュー・サウス・ウェールズ州だが、そのなかでも、観光局では、シドニーからわずか90分のドライブで、ダイナミックな景観が手軽に楽しめることからすべての層に訴求力が高いとして、ブルーマウンテンズをアピール。また、太平洋岸のポート・スティーブンスも推奨。シドニーからのデイトリップが可能で、イルカや野生コアラなどと触れ合う機会もあるため、特に教育旅行に最適な場所だという。

 このほか、ゴールドコーストを拠点としたバイロンベイ周辺の商品化も働きかけてく。ジェットスター航空(JQ)やクイーンズランド州などと協力しながら、主に若い女性をターゲットとして癒しやパワースポットを提案していきたい考えだ。市場動向については、震災後パッケージは5月と6月は落ち込んだものの、7月以降は順調に回復。観光局では、今年通年でも前年並みの日本人渡航者数を期待している。