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トラファルガー、JTBと訪日進出模索-海外も多ブランド展開へ

  • 2011年9月20日

トラベル・コーポレーション社長兼最高経営責任者のブレット・トールマン氏  トラファルガーやAATキングス、コンチキ・ホリデイズなど30以上のブランドで世界的に旅行関連事業を展開するトラベル・コーポレーションは2013年から、日本へのインバウンド事業に進出する計画だ。9月20日に開催したレセプションで、同社社長兼最高経営責任者のブレット・トールマン氏が明らかにした。

 トラベル・コーポレーションは、世界に35ヶ所の事務所を構えて60ヶ国で事業を展開し、日本でも8年前から欧州を中心としたオペレーター業務を得意とするトラファルガー・ジャパンを設立している。日本へのインバウンドについてトールマン氏は、「我々は世界中で旅行者をお迎えしているが、日本は未開拓だった」と説明。震災から半年のタイミングでの発表については、「ニューヨークの観光産業は9.11からの復興とともに伸び、今ではかつてない規模に成長した」と例示し、「今こそ良いタイミング」と判断したという。

 インバウンドの展開にあたっては、日本の旅行会社に運営を委託する考えで、「明日にはジェイティービー(JTB)と会合をもち、可能性を探る」と言及。レセプション会場でもJTB代表取締役社長の田川博己氏ら多くのJTB関係者の姿が見られた。2013年の事業開始に向け、特にターゲットとするアメリカ、カナダ、イギリス、オーストラリアなどでは予約から実際の旅行までの期間が長いことから、2012年春には取り扱うツアーの詳細を固め、パンフレットなども作成したい考え。特に、トラファルガーブランドを中心とした添乗員付きのバスツアーを念頭に置いている。

 また、インバウンドだけでなく、アウトバウンドでの成長もめざす考えで、近く日本法人のトラファルガー・ジャパンを「トラベル・コーポレーション・ジャパン」に改称する。これにより日本市場で、トラファルガーだけでなく富裕層向け添乗員付きツアーの「インサイト・バケーションズ」、リバークルーズの「ユニワールド」、コンチキ・ホリデイズ、そして今年立ち上げたばかりの、オーストラリアで富裕層向けに少人数の旅行を提供する「インスパイリング・ジャーニーズ」の5ブランドの営業を開始する。すでに個別に展開しているAATキングスなどはそのまま営業を展開するが、その他のブランドについても可能性を探っていくという。

 なお、インバウンド、アウトバウンドともに目標は「述べるには早い」と説明。特にインバウンドについては「時間をかけて足元を固める」とし、海外からの訪日旅行者に望まれる商品を継続して提供することで着実な成長を進めたい考えを示した。