20代インタビュー:旅工房 ビーチリゾート3課 黒岩美里さん(28歳)

20代応援企画!お客様の立場に立って独自の提案

旅工房 ビーチリゾート3課セクション長 黒岩美里さん(28歳)

 旅工房ビーチリゾート3課で、企画や仕入のほか、新入社員教育から現場管理までさまざまな業務を担当するセクション長の黒岩美里さん。オーストラリアへ3年間留学後、児童英語教師を経て留学斡旋会社へ就職。留学だけでなく、さらに幅広く旅行に携わりたいという思いから旅工房へ入社したそうです。予約業務を2年間続け、その後サブリーダーを経て、セクション長へ就任しました。入社後、試行錯誤しながらお客様目線の提案や対応を心がけている、という黒岩さんの仕事に対する考えやセクション長としての思いをうかがいました。

トラベルビジョンでは、今後の旅行業界での活躍が期待される若手スタッフ、特に20代の方々を応援しています。20代インタビューのコーナーでは、業務の内容や成功談、失敗談などをうかがいながら、同じ若者世代の方々の日常業務のヒントやモチベーションアップにつなげていただきたいと思います。また、20代の皆さんの考えや意見をお伝えすることで、若手スタッフと管理職とをつなぐきっかけになれば嬉しいです。


-これまでのご経歴をお聞かせください

 高校卒業後、オーストラリアへ3年間留学しました。帰国後は児童に英語を教える教師として働くことになりました。その後、留学斡旋会社へ就職し、留学の手続きやチケットの手配を担当しました。留学斡旋会社では幅広い地域を担当していたのですが、色々な地名を聞いたり手配をしていたところ、もう少し旅行に傾いた仕事をしたいと思うようになりました。ターゲットが学生、そして目的が留学という限られたものではなく、旅行を提案することや旅行に関して追及していきたくなり、2007年に入社しました。

 現在は、ニューカレドニア、タヒチ、セブ、モーリシャス、モルディブ、オーストラリア、フィジーの7つの方面を担当するビーチリゾート3課のセクション長として働いています。企画、仕入、新入社員教育、現場管理などが主な仕事内容です。入社後、最初に担当したのがニューカレドニアとバリなので、その2つの方面への気持ちは強いものがあります。販売の軸でありハネムーンも多く、長く付き合っている友達みたいな感覚です。


-留学していた経験から、海外旅行の魅力はどんなところだと感じていますか、また、その経験をどのように現在の仕事に生かしていらっしゃいますか

 海外から日本を見るのが楽しく、ひとつの言語、英語を使って違う国の人たちとコミュニケーションをとるということがとても重要なことだと思いました。外国の方が日本をどのように思っているのか知ることで、日本人として自分を見つめ直したり、文化交流する中で自分の視野を広げて、もっと違う世界を見ることができます。

 仕事面では、現地に出張した時に現地の方とスムーズにコミュニケーションをとることができます。また、ご飯を食べることや普通の旅行ではなく、現地の人とふれあい、その国独自の世界に行くことが大切だと思います。ただ旅行に行くだけでなく、現地の方とのふれあいや楽しみ方、過ごし方をお客様に伝えるようにしています。


-これまで担当した業務の中で特に手ごたえを感じたものはどういうものですか、また成果を出すために努力したことや工夫したことがあればお聞かせください

 研修旅行に参加してから仕事に対する見方が変わりました。具体的には、お客様にあわせてホテルをアップグレードしたり、ダウングレードしたり、それぞれのお客様目線で提案し、見極めることができるようになりました。

 さらに、現地の町の特徴など細かい提案もできるようにもなりました。ホームページ上にアップされている写真ではなく、私自身が現地を訪れた際に撮影した写真を添付してご予約しているお客様に送ったりもしており、喜んでいただいています。イメージも沸きやすいですし、人間味のある写真で現地の魅力を伝えることができます。

 このようなお客様目線での対応の成果も見えてきました。具体的にはリピーターが増え、成約率もあがりました。同じお客様で他の方面を検討している場合、相談してくださることもあります。また、私の担当している方面が比較的旅行代金が高いということもあり知識も必要ですし、どれだけお客様の気持ちを引き出せるかが大切です。


-逆にこれまで担当された業務の中で失敗してしまったことはありますか、もしくは課題としてとらえていることなどがあればお教えください

 仕入れ先の担当者の方は自分よりも目上の方が多いので遠慮しながら話していましたがはっきりと伝えることが会社のためにもなると思い、自分の中で意識を変えました。

 今では落ち着いて話を聞きお客様目線で対応できるようになりましたが、新人の頃、予約をしていたときにはお客様へ対応することでいっぱいいっぱいでした。セクション長になりたての頃も同じように、右も左も分からない状態で、新しい環境、仕事があり、周りや現場の後輩を見きれていない、情報共有ができていない状況がありました。しかし、口頭で伝えるだけでなく、まずメールで伝え、朝礼でも伝えるなど、順序立てて伝えることが少しずつできるようになってきました。


-後輩を監督する立場になり、仕事に対する考え方や取り組み方は変化しましたか

 以前はがむしゃらに予約を取っていましたが、予約内容に関係なく、どのお客様も同じご案内をするようにし、よりお客様の立場になって考えるようになりました。

 また、後輩に対しては、目標管理や自信を持たせるために個人日報をつけてもらっています。目標を3つたててもらい、その日はどうだったのか、各個人に与えている予算とともに達成できたかを確認させます。ひとりひとり違うので、目標を達成するためにどうすればいいのか考えることを意識させることが大切だと思います。

 そのため、仕事中は私がきちんと見ているという安心感と緊張感を持たせ、ランチなどで話をしてコミュニケーションをとるなどしています。


-現在の業務を通じて感じている、業界の課題や要望などはありますか

 滞在型のツアーが増えるといいなと思います。日本人は仕事などの都合で長くても1週間程度しか休暇を取得できないですが、もう少し長い休暇が取得できれば長く海外に滞在でき、もっと海外の魅力がお客様に伝わるのではないかと考えています。旅行業界は比較的夜遅くまで働くことが多い環境です。個人的には短期集中型で仕事とプライベートを両立し、プライベートを充実させたいと思っていますが、このようにメリハリを付けて働くことも海外旅行の活性化につながると思います。


-現在の旅行者の傾向があれば教えて下さい

 ロングステイや担当がビーチリゾートということもあると思いますが、女性の一人旅が増えています。30代から40代の女性が主ですが、50代から70代の女性の一人旅も増えています。一人旅が増えたのは女性がパワフルだからだと思います。

 また、シニア層や地方の方については、メジャーデスティネーションではない方面でも何が特徴でどのような場所なのかを具体的に提示すると安心して参加いただいています。若い方はインターネットだけで動くことができますが、シニアの方には料金だけでなく、現地で何ができるのかを説明してあげることが必要ですね。


-仕事面で目標としていることや、夢があればお教えください

 当社は7月1日にトラベルコンシェルジュとして意識向上の為、クレドを導入しました。アップグレードだけではなくダウングレードなどお客様のご要望を追究するコンシェルジュとしプロ意識を高め、お客様へより適したご提案とサービスのご提供ができるようにもっとクレドを浸透させ、働いているスタッフみんなが楽しいと思いながら仕事ができる環境にしていきたいです。

 また、自分の担当している方面を愛して、いろんな人に知ってもらいたいと常に思いながら、モチベーションをあげてもらいたいですね。そのためにはセクション内で目標を掲げて、そこに向かってみんなで頑張っていくことが大切だと思います。


-ありがとうございました


トラベルビジョンが選ぶ黒岩さん流仕事の極意

★お客様目線の提案がリピーターの獲得に
★仕事場だけでなく、いつでもコミュニケーションを大切に
★短期集中型でプライベートと仕事を両立

 オーストラリアへの留学、英語教師、留学の斡旋など、その豊富な経験をいかした独自の提案によってお客様を獲得する黒岩さん。「いつでもお客様目線で」という言葉を何度も繰り返し強調されていました。企画や仕入、後輩の指導まで幅広い業務を担当されていますが、セクション長としてもいつも相手の立場に立って考えるという姿勢を感じました。ありがとうございました。