スカンジナビア航空、「北欧」強みに成長めざす-羽田就航にも意欲
スカンジナビア航空(SK)アジア太平洋地区総支配人に7月1日付で就任するレイフ・ニルソン氏と、6月30日付で同職から定年退職するオーレ・ヨハンソン氏は6月28日、本誌インタビューに応じ、日本市場における戦略について語った。両氏は、「日本市場は、アジア太平洋地域において長期的なポテンシャルは最大でないかもしれないが、現在はSKにとって最大の市場であり、今後も重要であり続ける」であると強調。その上で、北欧系航空会社としての強みを活かして成長をめざす方針を示した。
日本/欧州間、あるいはアジア/欧州間での需要獲得競争は、中東系航空会社の成田就航もあって激化してきているが、これについては、SKが日本からコペンハーゲンに直行便を運航する唯一の航空会社であり、また「北欧内で効率的に最も多くの都市に乗り継げる」(ヨハンソン氏)ことが強みと説明した。
また、今後の成長のカギとなるのは、羽田への就航との認識。特に、アライアンスパートナーである全日空(NH)との関係をフル活用できる昼間の時間帯での就航に意欲を示した。現在のところ国土交通省が昼間の長距離線を認めていないため、可能性としては2014年の再拡張以降となり、さらに欧米路線は主要ビジネス路線に限定しているため実現の可能性は不透明だが、夜間早朝時間帯を含めて、まずは航空当局間協議の開催とその結果を待つ方針だ。
なお、ヨハンソン氏は、震災後の状況について「日本発は回復してきており、すでに通常通り。夏にかけては、時期にもよるが好調と言っても良い状況」と説明。秋以降は、予想するには時期尚早としつつ、見通しは明るいとした。こうした環境で後任に就くニルソン氏は、ヨハンソン氏が築いてきた関係各所との協力関係の維持と強化が最も重要な任務になると言及。特に旅行会社は「最も重要なパートナー」であるとし、同日に開催したレセプションや日常の会合を通じて「お互いを信じ、一緒にビジネスを成長できる」関係を構築したいと語った。
※インタビューの詳細は後日掲載予定