羽田がさらに国際化、ターミナル拡張で合意
-昼間に欧米など長距離線も

  • 2011年6月21日
羽田空港国際線旅客ターミナルビル(2011年10月31日撮影)

 国土交通省航空局と東京国際空港ターミナルはこのほど、国際線旅客ターミナルビルの拡張について合意した。これは2010年5月17日の国土交通省成長戦略に基づいたもので、ターミナルビル本館部分を一部改修、増築するほか、サテライト部も8固定スポット分増築。立体駐車場の増設やホテルの新設のほか、エプロンも4スポット拡張する計画。これらのうちターミナルビル本館の改修、増築では、チェックインロビー、CIQ検査場、保安検査場、手荷物受取場、内際乗継施設などを拡充。2014年3月末の供用開始を予定する。

 国土交通省成長戦略では、国際線旅客ターミナルビルの拡張を前提として、昼間時間帯の国際線発着枠を現在の年間約3万回から6万回とし、従来の深夜早朝時間帯の3万回と合わせて9万回に増加する方針を盛り込んでいる。昼間時間帯の発着枠拡大により、既存の近距離アジア路線だけでなくアジア長距離路線や、欧米路線を含めた高需要のビジネス路線も設定できるようになる。また、これによりオープンスカイ政策の拡充もはかることが可能となる。

 現在のところ、政府は東アジアとASEAN地域の各国とのオープンスカイ実現を最優先しており、航空当局間協議を再開できていない中国を含めて2011年度内をめどに実現をめざしているところ。航空局によると、欧米などとの航空当局間協議の時期は未定ながら、早ければ年末か年明けからになる見込みという。