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イタリア、原発被災者支援のロングステイ無料提供、予想超える反響

  • 2011年6月16日

 イタリア政府観光局(ENIT)がこのほど参加者を募集した福島の原発事故被災者を支援するプロジェクト「Italian Friends for Japan(日本のためのイタリアの友達)」に、予想を大幅に上回る反響があったという。同プロジェクトは、福島原発からの放射性物質漏洩の被害を受けている地域に住む母親と児童を対象に、最長3ヶ月のイタリアでの無料滞在を提供するもの。イタリア観光省やアリタリア-イタリア航空(AZ)、イタリアホテル協会などの協力のもと、協賛企業からの拠出金10万ユーロを当初資金として20名程度を招待する計画であったが、70家族196名の申し込みがあったという。

 すでに申し込みの受け付けは終了。応募者のうち、福島原発から30キロメートル県内の南相馬市、浪江町、楢葉町、広野町に自宅があり、福島県内外で避難生活を余儀なくされている20数名を優先として、現在イタリアへの渡航手配を進めているところという。最初の2家族が7月初旬にイタリアに出発する予定だ。

 なお、同プロジェクトの申し込みの受付窓口となったENIT東京支局には、イタリア在住の日本人から現地でのボランティアの申し出もあったほか、対象地域外の関東や関西地域からも多くの問い合わせがあったという。また、自費での長期滞在に関する問い合わせも多かったといい、ENIT東京支局では今後、旅行会社各社に対して、親子向けの価格を抑えた長期滞在旅行の取扱状況や商品造成の意向を調査し、消費者に対して紹介していく予定だ。調査項目と報告先は下記の通り。


▽ENIT、親子向け長期滞在旅行取扱・造成状況調査
概要:社名、該当商品名、問い合わせ先電話番号・アドレス、URL
詳細:団体、個人手配、出発地(特に東北・関東)、期間(1週間、半月、1ヶ月)、宿泊施設タイプ((ホテル、レジデンス、アグリトゥリズモ等)、イタリアでの滞在地(主要都市、地方中小都市、山岳部)等の情報を可能な限り
報告先:tokyo@enit.it