JTB、夏の関西発はハネムーンや家族旅行など好調、「絆」意識が影響か

  • 2011年6月13日

 JTB西日本によると、2011年度第2四半期(2011年7月~9月)にかけての販売状況で、ハネムーン・現地ウェディングと家族旅行が人気という。このうち、ハネムーンと現地ウェディングは、4月以降好調で夏場も維持。第2四半期のルックJTBやJTBお買い得旅などの海外パッケージツアーは、6月3日現在、全体ではほぼ前年並みの状況だが、ハネムーンと現地ウェディングは7月が前年比20%増、8月が18%増、9月が9%増となっており、第2四半期合計では16%増で推移。方面別ではハワイが25%増、ヨーロッパが24%増、グアム・サイパンが18%増、アジアが5%増という。

 また、家族旅行は前年並みの推移だが、7月は前年の上海万博の反動で8%減ながら8月と9月は4%増となっており、方面別ではアジアが23%増、ヨーロッパが2%増、ハワイが1%増。JTB西日本では、ハワイとヨーロッパが堅調であることから、今夏はある程度の日数が必要な方面が人気と指摘。アジアでも東南アジアが堅調という。

 国内旅行でも6月7日現在で同様の傾向が見られ、例えば沖縄でのウェディングを組み込んだツアーの販売状況は、7月が144%増、8月が67%増、9月が50%増で、第2四半期合計では87%増で推移。また、家族旅行も、「家族旅行 決定版」が43%増、「家族で行く北海道」と「家族で行く沖縄」がそれぞれ13%増、「ファミリーバイキングの宿」が1%増となるなど、家族旅行を表紙で打ち出したパンフレットの売れ行きが良いという。「赤ちゃん歓迎の宿」も7月22%増、8月82%増、9月144%増となっている。

 このほか、方面別では九州新幹線の効果もあり、エースJTBの九州方面が50%増と好調。特に、鹿児島は95%増、熊本は109%増と大きく伸びている。上期全体でも50%増で推移しているという。

 なお、JTB西日本では、こうした傾向について、東日本大震災による不安から家族などの「絆」を求めるニーズが高まっていると分析している。