20代インタビュー:エイチ・アイ・エス 
バリ支店 助川真樹さん(27歳)

20代応援企画!笑顔絶やさず積極的なコミュニケーションでお客様の心を掴む

HISバリ支店の助川真樹さん

 エイチ・アイ・エス(HIS)バリ支店で、主に団体旅行の企画や手配を担当する助川真樹さん。入社後、横浜の団体営業所で3年と6ヶ月、数多くの団体旅行を担当してきました。添乗する中で、現地受け入れ先でのサービスに携わりたいという気持ちから海外支店を希望し、バリ支店勤務に。最初は戸惑うことも多かったそうですが、いつも笑顔を絶やさないバリ支店の現地スタッフに支えられ、ご自身もいつも笑顔でのコミュニケーションを心がけているそうです。自分がやってもらって嬉しいことは全てする、という助川さんの仕事に対する思いや企画手配で工夫していることなどをうかがいました。

トラベルビジョンでは、今後の旅行業界での活躍が期待される若手スタッフ、特に20代の方々を応援しています。20代インタビューのコーナーでは、業務の内容や成功談、失敗談などをうかがいながら、同じ若者世代の方々の日常業務のヒントやモチベーションアップにつなげていただきたいと思います。また、20代の皆さんの考えや意見をお伝えすることで、若手スタッフと管理職とをつなぐきっかけになれば嬉しいです。


-これまでのご経歴をお聞かせください

 2007年にHISに入社し、横浜団体営業所へ配属になりました。10名以上の団体旅行などを取り扱う部署でしたので幹事様とやりとりしたり、お客様からご要望があれば添乗業務もしていました。添乗する中で、旅行先で楽しむお客様の姿を見て受け入れ先で自分もそうしたサービスを提供したくなり、海外支店勤務を希望しました。

-バリ支店での業務と赴任後の印象を教えてください

笑顔で迎えてくれるバリ支店の現地スタッフ

 バリ支店でも主に団体旅行の企画を担当しています。例えば、企業グループ旅行などで、キャンプファイヤーやいかだづくりなどを取り入れたり、また、旅行中のお客様をアテンドしたりしています。

 バリのイメージとして、ある意味で“適当”なイメージがあったのですが、スタッフは優秀な人が多かったですね。最初はインドネシア語も英語もわからなかった自分に対して、現地スタッフはいつもにこやかで笑顔で接してくれました。そうしたスタッフに囲まれていたこともあって、自分も笑顔を絶やさずに積極的にコミュニケーションをはかるように心がけていますね。

-これまで担当した業務の中で特に手ごたえを感じたものはどういうものですか、また成果を出すためにどんな努力をされたのでしょうか

 昨年の10月、ある企業様の団体旅行でチームビルディングがあり、インドネシア料理と日本料理の融合をテーマに料理をつくる異文化交流をおこないました。もともとお客様には案内していた内容があったのですが、その場所に到着する前にサプライズでウェルカムダンスを用意し、食事中もダンスを披露するなどプラスアルファで演出しました。ほかにも、その企業様のロゴをバリらしいデザインで飾り付けたり、また、そのロゴを入れた全体の集合写真を撮影して最終日にお渡ししました。とても喜んでいただいて、印象に残っています。

 いつも、お客様の手をわずらわせないように何でもやる、というスタンスでいます。それ以上に、自分がやってもらって嬉しいことは全部やるという気持ちで取り組み、喜んで楽しんで帰っていただくとまた利用していただけるなど、次の仕事にもつながると思います。

-逆に、失敗してしまったことはありますか

 バリでの手配でインフォームミスをしてしまったことがあります。口頭でOKはもらっていたのですが、書面に残していなかったのです。そのため、手配できない状況になってしまったことがありました。日本のセールスのチームだけでなく、もちろんお客様にも迷惑がかかってしまいました。こういう失敗があったからこそ、来ていただいた方には120%満足して帰っていただかないといけないと思い、サプライズでの演出やより喜んでいただくためにできることはないか、考えるようになりました。

-旅行中のお客様と接する機会が多いですが、旅行者の傾向をどう見ていますか

HISバリ支店ヘッドオフィスは南国らしい雰囲気

 以前からだと思いますが、より安いものを求める傾向が強くなっています。私が担当する企業グループの旅行でも1度全員で食事をして、あとはフリーというプランの方が多いのが現状です。HISではオプショナルツアーを用意しており、空港送迎も現地案内も一貫して同じガイドがおこなうので、コミュニケーションを取りながら現地を見ることができます。ただ、オプショナルツアーを申し込まないケースではそうしたコミュニケーションが少なくなっているので寂しいですね。

 オプショナルツアーのお申込みをいただくためには価格設定だけでなく、お客様がどんなニーズを求めているかを引き出すことも必要です。例えば、グループ旅行で皆さんが集まって食事をするときに、お客様と積極的にコミュニケーションをとり、親しんでいただけるようお話しています。実はバリ島がどんなところかわからない人もいるので、基本的な情報を含めて紹介しながらオプショナルツアーを提案していきます。もちろん、セールスのようになると不快に思われる方もいますので、お客様の反応を確認しながらお話させていただいています。

-海外旅行市場がより活性化されるために必要だと思うことはありますか

いつかは海外の支店長業務に就きたいという夢に向かって邁進中

 海外では格安航空会社(LCC)が主流になっています。日本人には馴染みがあまりないのですが、もっと日本市場に受け入れられると海外旅行市場の拡大につながると思います。ただし、LCCのビジネスモデルはお客様が直接ブッキングするものになります。そこに旅行会社がうまく入って、例えば乗り継ぎ便をスムーズに案内してあげるといったサービスを提供できたらいいと思います。

 また、日本だけでなく海外の旅行市場を見なければいけないと感じています。バリ島にこられるお客様として中国の方が年々増えてきています。例えばヨーロッパ、中国、アジアなど、色々な国の市場動向を見ながら、日本だけでなく海外のマーケットをハンドリングしてくことが必要だと感じました。ひとつの国で何かあるとその国からのアウトバウンドは減ってしまいますから。

-それでは最後に、今後の目標を教えてください

 海外支店の支店長業務に就きたいですね。大変な仕事ですが、今のバリ支店の支店長を尊敬していて、キャパシティの広い先輩を身近に見て、自分もそういう人に近づきたいと思いました。


-ありがとうございました

トラベルビジョンが選ぶ助川さん流仕事の極意

★予想を上回る演出で満足度をアップ
★自然なコミュニケーションから相手のニーズを探り、さりげない提案を
★自分がやってもらって嬉しいことは全てやる気持ち

 HISを利用して行った初めての海外旅行がとてもいい思い出になり、旅行業界をめざしたという助川さん。実際の業務は多忙で、理想と現実の差に驚く人もいますが、助川さんは「ギャップは感じていません」といきいきした笑顔でインタビューに応えてくださいました。海外支店長となって活躍する助川さんに出会える日も近いかもしれません。ありがとうございました。