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群馬県の富士トラベルが事業停止、震災の影響で−負債総額1.5億円

  • 2011年4月4日
 東京商工リサーチ(TSR)によると、群馬県の第1種旅行業者、富士トラベルが3月31日に事業を停止し、同日付けで前橋地方裁判所太田支部に破産申請をおこなった。同社は1979年創立で、国内、海外双方の旅行を取り扱っており、一般顧客だけでなく、太田市内の企業などとも取り引きがあった。また、自社で企画旅行も手掛けており、平成初期のピーク時は年間売上高10億円の規模まで拡大。しかしその後、格安航空券販売が増えたことで客単価が下落し、他社と競合したことで売上が減少傾向にあったという。2010年3月期の売上は約7億円だった。

 こうした業界環境の変化の中で、日本航空(JL)の経営破たんにより保有株が不良債権化。さらに、今年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震の影響で予約のキャンセルだけでなく新規予約の獲得が停滞したことから資金繰りが厳しくなり事業停止に至った。TSRによると、こうした今回の震災関連の倒産は県内で初めてだという。負債総額は約1億5000万円。申立代理人は、りょうもう法律事務所の神谷保夫弁護士。