求人情報

JALグ、上期は営業黒字1097億円、コスト削減で−再建に向け「体制整った」

  • 2010年10月27日
 日本航空インターナショナル(JLI)などJALグループの2010年度上期(2010年4月1日〜9月30日)の連結業績は、財産評定結果反映後の速報値で営業収益が7665億1000万円、営業利益が1096億6000万円となった。JLI単体でも870億2900万円の営業黒字を達成し、前年比では1851億円改善した。日本航空(JL)社長の大西賢氏は10月26日の会見で、「コスト削減努力により営業費用が大きく減少した」と説明。10月も「引き続き営業利益を達成できる見通し」という。

 ただし、冬期は需要が減少するほか、事業規模の縮小による収入減、中国線への尖閣問題の影響、円高傾向など市場環境の不透明性に懸念を示し、「厳しい状況が今後も続く」と分析。その上で「安全運航をしっかりと担保しつつ、上期の結果に満足することなく、これまで以上の営業努力と費用の削減等に努めていきたい」と語った。

 また、10月31日からの冬スケジュールでは、羽田の国際化や日米間オープンスカイ、アメリカン航空(AA)とのジョイントベンチャーなど大きな変化が続くが、大西氏は、これまでの一連の増減便、運休が一段落することで「筋肉質な体質になるための体制が整った」と強調。その上で、「強靭な体質を持った航空会社をめざし、まい進するときが来たと確信している」と意欲を示した。

 このほか、AAとの連携については、「路線ネットワークや商品、サービスなどで共同歩調をとり、お客様により良いサービスを提供することが可能になる」と説明。事業運営体制や販売体制でも提携を強化して一層の効率化とコスト削減をはかる方針で、2011年4月にもジョイントベンチャーを開始したい考えを示した。


▽関連記事
日米航空関係が完全自由化、アジア圏にも拡大へ−馬淵大臣、「歴史的な日」(2010/10/26)
国土交通省、日米間のATIを認可−共同事業開始は来春か(2010/10/25)