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DS模擬問題:台湾編 違った魅力を持つ温泉地を巡る

  • 2010年10月4日
問 台湾の温泉地で唯一、国家公園指定地区にあるのは以下のうちどれか

A 北投温泉
B 陽明山温泉
C 烏来温泉
D 知本温泉
                             
                            
――正解は下記へ
                            
                            
                          
ココに注目!


▽日帰りにも便利な北投温泉

 火山帯に位置する台湾には100ヶ所を超える源泉があり、豊富な温泉資源に恵まれている。近年、各地で本格的な温浴施設やホテルなどが整備され、レジャースポットとしての温泉に注目が集まっている。台湾の温泉では、露天風呂や大浴場など混浴の場合は水着着用が一般的だが、カップルや家族向けの貸切風呂や、男女別の浴場など、日本と同様の施設を併設する温泉も増えてきた。

台湾の温泉のなかでも古い歴史を誇るのが台北郊外にある北投温泉で、その発祥は今から1世紀以上前の日本統治時代にまでさかのぼる。泉質は世界的にも珍しいラジウム鉱泉で、ラジウムが石化したものが北投石と呼ばれるのはこの地名に由来してのこと。台北市内からはMRTを利用すれば30分ほどでアクセスできるため、日帰りで気軽に訪問できる温泉地としても人気が高い。

北投で温泉浴のついでに立ち寄りたいのが、温泉の歴史が学べる北投温泉博物館だ。1913年建造の浴場を改築して作られた博物館で、館内では温泉の歴史に関する展示をはじめ、建設当時アジア最大級といわれた大浴場や北投石などが見学できる。なお、2010年末には石川県和倉温泉にある日本の老舗旅館、加賀屋が北投温泉に旅館を開業。純和風のサービススタイルや設備をそのまま取り入れた施設として、今後話題を集めそうだ。


▽自然の風景と触れ合える温泉郷

 台湾の温泉地は緑豊かな山あいや渓谷が多く、周囲の自然の景色を楽しめるのも魅力のひとつだろう。台湾で唯一国家公園内に位置する陽明山温泉は、陽明山公園、冷水坑、馬槽および子坪温泉の4つの主要な温泉地区から構成されており、泉質は主として酸性硫黄泉となっている。園内では火山のダイナミックな風景が楽しめるほか、ハイキングルートも整備されており、バードウォッチングや蝶の観察など、季節にあわせた自然との触れ合い体験が待っている。

 一方、渓流沿いに広がる烏来温泉は、先住民タイヤル族が暮らす集落に位置しており、風光明媚な烏来瀑布や民族舞踊の観賞など、観光素材も豊富だ。通り沿いの商店で伝統工芸品を購入したり、レストランで郷土料理を味わうこともできる。近年、豪華な設備を備えた温浴施設が増えており、贅沢なひとときを過ごせるだろう。

また、台湾では珍しい平地に開けた温泉地で、泉質が炭酸水素化ナトリウム泉なのが、北東部にある礁渓温泉だ。2005年に完成した温泉公園には無料の足湯があるほか、有料の温泉施設も整っている。礁渓では温泉を利用して栽培する野菜をはじめ、鴨肉などの名物料理も楽しみのひとつとなっている。


▽個性的な温泉を巡る楽しみも

 台東県に位置する知本温泉は、山や渓谷に沿って広がる大規模な温泉郷で、早くから開発が進んだ知本外温泉地区と、森林遊楽区に近い知本内温泉地区の2つのエリアに分かれている。美人の湯として知られる重曹泉で、周辺には落差50メートルで流れ落ちる白玉瀑布があるほか、森林遊楽区には遊歩道も整備されており、自然の中を散策するのにも最適だ。

 また、台湾南部には日本統治時代に開発された四重渓温泉がある。弱アルカリ性炭酸泉の泉質で、南端のリゾート地区、墾丁からも便利な距離に位置している。このほかにも台南にある泥湯が沸くことで知られる関子嶺温泉をはじめ、台東の沖合の離島、緑島の岩礁から噴出する海底温泉の朝日温泉などユニークな温泉地も数多く、レジャー派から温泉マニアまで、好みにあわせた温泉地巡りの楽しみができる。









正解:B


写真提供:台湾観光局