全日空、新B777型機は全クラスで居住性を向上−Cクラスはフルフラットに

  • 2009年11月11日
 全日空(NH)は2010年2月20日から、ニューヨーク線で新造機材ボーイングB777-300ER型機の運航を開始する。新ブランド「Inspiration of Japan」(関連記事)を初めて導入する機材で、座席数は現行機材よりも35席少ない212席となる。シートは、各クラスでシートピッチの拡大などにより居住性を向上しており、ファーストクラスの場合では、従来よりも高い壁面で「個」の空間を用意。ビジネスクラスもフルフラットシートとなり、互い違いに配列したシートで居住空間を従来より50%拡大したほか、全席から通路にアクセスできるようになる。

 また、プレミアムエコノミーとエコノミーは後部座席を気にせずリクライニングできるようにし、シートピッチもプレミアムエコノミーは約10センチメートル、エコノミークラスでは約7.5センチメートル拡大。テレビモニターも、ファーストで従来より8インチ大きい23インチ、エコノミーも約4インチ大きい10.6インチとする。このほか、ファーストとビジネスのトイレでは、世界初という航空機向けの温水洗浄機能付き便座を導入する。

 なお、座席クラス別の座席数はファースト8席(現行、以下同:8席)、ビジネス68席(77席)、プレミアムエコノミー24席(24席)、エコノミークラス112席(138席)となり、全座席に占める割合はエコノミーが3ポイント減となる一方、プレミアムエコノミーは1.6ポイント増、ビジネスは0.9ポイント増、ファーストは0.5ポイント増とそれぞれ増加し、プレミアムクラスの比重を高くする戦略が表れている。


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