求人情報

美瑛岳死亡事故、「主催」会社が旅行業未登録−茨城県が調査開始

  • 2009年7月27日
 茨城県商工労働部観光物産課によると、北海道の美瑛岳でツアー登山客が死亡した事故で、ツアーを企画・催行したとされるオフィスコンパスが旅行業登録をしていないことがわかった。同課では、オフィスコンパスを茨城県の旅行会社とする報道を受けて調査したところ、未登録であったことが判明。旅行業法に定められる旅行業を実際に営んでいたかは現在調査中だが、仮に旅行業法に違反していたと認められた場合、100万円以下の罰金を科せられる可能性がある。

 茨城県観光物産課担当者は、「ウェブサイトでは参加者を募集し、企画催行しているように見え、旅行業を営んでいると捉えられる」と指摘。その一方、オフィスコンパス側からは山岳ガイドの事業に徹しており、宿泊や交通手段の手配で手数料を収受した事実などはない旨の説明を受けたといい、現在は「断定できない」段階という。ただし、サイトでの参加者募集など「旅行業を営んでいるように見えることはやめるよう求め、理解を得られた」といい、今後オフィスコンパスの代表者らからの聞き取りなど調査を進め、旅行業法への違反があったかを判断する方針。

 なお、北海道県警は7月24日、アミューズトラベルの事故も踏まえて「山岳遭難防止に向けたお願い」をウェブ上に掲出。ここでは、「事前に気象台などから気象状況を把握し、状況によっては登山の中止をも考慮」すること、「北海道は高緯度にあり、本州の同標高の山岳とは気象状況が異なるため、夏であっても急激な気象の変化や予想外の事故に備えて十分な装備を携行」すること、「無理のない登山計画を立て、危険な場合にはビバークの判断を適切に行」うこと、「登山計画は、安全登山のために、装備、行程を確認しながら計画し、家庭・職場に知らせておくとともに、登山計画書を最寄りの警察署、交番・駐在所に提出」することを求めている。