東日本の公立中学校で初の海外修学旅行−東京・両国中学校がソウルへ

  • 2007年5月22日
 韓国観光公社(KTO)によると、東京・墨田区立両国中学校3年生の175名、および引率教員11名を含む186名が22日から24日の日程で、韓国・ソウルでの修学旅行を実施する。東日本の公立中学校では初めての海外修学旅行となる。西日本では公立中24校、私立中では4校が平成16年度に韓国への海外修学旅行を実施している。

 KTOでは現在、中学校を対象にした修学旅行の誘致を積極的に取り組んでいるところ。特に、韓国の高校では受験競争が激しくなってきたことから、交流事業に時間を割くことが難しいことも、中学校の誘致を強化するひとつの要因。ただ、KTOは日本の中学校の海外修学旅行は今後も増えていくと予想しており、各種サポートにより誘致を進めていく考え。特に、交流事業については、日本側で難しいとされる学校探しをはじめ、高速道路等の移動中における安全確保で警官等を配置するといった対応も随時行うという。

 両国中学校校長の森本芳男氏は、韓国の中学生と交流することで、語学やコミュニケーション能力の大切さを実感してもらい、学力の向上に役立てたいとしている。現地での交流は梨花女子大付属中学校の195名の生徒で、記念品の交換や合唱、三味線、伝統文化などの披露のほか、それぞれ10名ずつのグループに分かれて、歌や踊り、料理のほか、バスケット、サッカーなどを行う。英語やボディランゲージ等で会話をする予定だ。

 なお、一行は羽田発ソウル行きの大韓航空(KE)6708便を利用。ソウル着後にソウルタワー見学をするほか、翌日には梨花女子大付属中学校との交流、最終日は景福宮の見学を予定している。費用としては、両国中学校が昨年まで実施していた関西方面への修学旅行と同程度に押さえられているという。