Airbnbとどう対峙するか—世界民泊会議(1) 日本から日旅協、全旅連が参加

 アメリカ・ニューヨーク市内のインターコンチネンタルホテルで、2018年11月19日「世界民泊会議︱Airbnbニューヨーク会議」が開かれた。世界20カ国30都市のホテル協会や宿泊連合体代表が出席した。会議はニューヨークホテル協会のビジャイ会長の呼びかけでの開催となった。

 フランスでは民泊の人気が高まり、ホテルの利用客が減少。17年1年間で800軒のホテルが廃業するという事態が起こるなど、世界主要都市で民泊の普及定着による問題は深刻化している。今回の会議は各地域・国が抱える問題の情報共有化を図り、状況を把握し対処を考えるために開かれた。

 会議ではホテル関係者のほか学者、政府関係者、不動産管理会社の代表、地域コミュニティの代表者らが一堂に会し、民泊最大手の「Airbnb」とどのように対峙していくかに力点を置いた意見交換が行われた。

 イギリスではロンドン五輪を境に民泊が増え、宿泊産業の状況が劇的に変わったことがテレビ電話を通じて報告された。日本からは日本旅館協会の北原茂樹会長や全旅連青年部の鈴木治彦副部長(当時、現部長)らが出席。民泊の普及に関しては後発ながら、法規制の部分では他国と比べて先行している日本の状況を伝えた。

 AirbnbやHomeAway、Booking.comなど民泊取扱業者に脅威を与える方法として、ホテルの所有者、物件の共有に反対する大家、地方自治体職員、不動産管理会社など連合体づくりが必要であるとの報告があり、現実にスペインのバルセロナでの成功事例も発表された。

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情報提供:トラベルニュース社