JTB、パラ競技の振興を支援、日本財団と「運動会」提供

  • 2016年10月2日

左からパラサポの山脇氏、JTBの青木氏。会場ではロゴも発表した  ジェイティービー(JTB)と日本財団パラリンピックサポートセンター(パラサポ)は「ツーリズムEXPOジャパン2016」の会場で、このほど共同開発した法人向けイベント「あすチャレ!運動会」のプレス発表会を開催した。同イベントは、車椅子を使った競技や目隠しをして実施するブラインド競技などの「パラスポーツ」を楽しむもので、普及促進により2020年の東京パラリンピック大会の振興につなげたい考え。17年春から本格的に展開し、20年には年間100回のイベント開催をめざす。

記者会見にはパラリンピック選手も参加。下段中央はリオ大会で銀メダルに輝いたボッチャ日本代表の主将の杉村英孝氏  「あすチャレ!運動会」の対象は全国の自治体や企業、大学などで、ブラインドサッカーやブラインドリレー、車椅子バスケットボール、ボッチャなどを実施する。プレス発表会で登壇したパラサポ会長の山脇康氏は、「パラスポーツは参加者のチームワークづくりに適している」と説明。例えばブラインド競技では、健常者が目隠しをすることで普通の競技よりもコミュニケーションを取る機会が増えるとし、企業のチームビルディングなどに活用できるとアピールした。

EXPO会場ではパラスポーツの体験コーナーも  運動会の実施人数は100名から200名程度で、実施時間は5時間程度を想定。会場の使用料や運営費などは実施する自治体や企業、大学などが負担し、競技用の車椅子やパラスポーツ用品はパラサポが無料で貸し出す。JTBは事務局とイベントの運営を担当し、必要最低限の運営費を徴収するという。なお、JTBは同イベントで利用する車椅子20台をパラサポに寄付している。

 JTBグループ本社執行役員の青木尚二氏は、同社が01年から「全国障がい者スポーツ大会」の運営に関わっており、今回のリオデジャネイロパラリンピックでも日本代表選手の派遣などを担当したことを説明。「障がい者と健常者の垣根を超えて、彼らが共生する社会をサポートしたい」と意欲を示した。