国交省、白ナンバー有償送迎でパブコメ、過疎地で訪日対応

  • 2016年8月16日

 国土交通省自動車局はこのほど、過疎地を訪れる訪日外国人旅行者に自治体などが自家用車(白ナンバー車)による有償送迎をおこなえるよう、国家戦略特別区域法施行規則の一部を改正するためのパブリックコメントを開始した。政府が6月3日に公布した「国家戦略特別区域法の一部を改正する法律」の施行にともなうもので、8月21日まで改正省令案に対する意見を募集したのち、8月下旬に改正省令を公布。施行は9月1日を予定する。

 道路運送法では現在、バスやタクシーなどの公共交通機関が整備されていない地域において地元住民の交通手段を確保するため、自家用車による「有償旅客運送事業」を特例として認めているところ。「国家戦略特別区域法の一部を改正する法律」では、この制度を訪日外国人旅行者などの観光客にも適用するため、新たな特例として「自家用有償観光旅客等運送事業」を設けている。

 このことを受けて今回の省令案では、道路運送法など関係法令の規定に基づき、自家用有償観光旅客等運送事業における運送者を「市町村、特定非営利活動法人、一般社団法人等とする」と明記。運送区域については、政府の国家戦略特別区域会議が策定した区域計画で定められた区域としている。