HIS、心斎橋の外国人案内所を刷新、「オタク」に焦点

  • 2016年7月21日

OTA BASEのウェブサイトのイメージ。中央にはキャラクターデザイナー「ぽよよん♥ろっく」さん原案のオリジナルキャラクターの姿  エイチ・アイ・エス(HIS)は7月23日、大阪・心斎橋の訪日外国人案内所「OSAKA TOURIST INFORMATION CENTER」を刷新し、アニメなどのポップカルチャーのコンテンツを核とした観光情報を提供する「OSAKA TOURIST INFORMATION CENTER OTA BASE(宅男基地)」としてリニューアルオープンする。案内所は商業施設「心斎橋オーパ本館」8階にあり、現在はスタッフ11名が英語、中国語、韓国語、タイ語で観光案内やオプショナルツアーの販売、宿泊施設の予約サービスなどを実施。リニューアル後は、あわせてアニメや漫画に関する「オタク」向けの観光情報を提供する。

 HIS関西地区広報担当によれば、中国や東南アジアからの訪日外国人旅行者が、日本での体験を重視する傾向が高まってきたことから、日本の文化のなかでも特にアニメに焦点を当てた店舗の設置を決定。ポップカルチャーに精通した中国人スタッフ1名が、オタク向けの観光地やイベント情報を提供する。「オタクの部屋」をコンセプトにした休憩スペースや、ギャラリーも用意する。

 今後はアニメの舞台になった各地域を巡る「聖地巡礼」需要の取り込みに向け、地方の観光協会などとタイアップしたプロモーションや、ゆかりの観光スポットなどを訪問するツアーを企画する予定。大手アニメショップや模型・フィギュア専門店などが集まる大阪の日本橋と連動し、ポップカルチャーの情報発信もおこなう。

 このほか、同案内所では認知度向上とポップカルチャーの発信強化を目的に、オリジナルキャラクター「日本宅娘&宅男(ひのもとたくこ&たくお)」を制作。限定グッズを販売するほか、キャラクターが登場する漫画やアニメ作品による観光プロモーションも展開する予定だ。

 「OSAKA TOURIST INFORMATION CENTER」は現在、フロアの中央部に位置し、テナント8店舗が周囲を取り囲むように並んでいるが、リニューアル後はテナントが6店舗に減り、フロアの一角に「OTA BASE」を設ける。テナントは、ドラッグストア「キリン堂」や理容店「GOSSO」、レッドホースコーポレーションの土産物店「桜」が出店を継続。新たにアニメ専門店「アニメイト 大阪日本橋」、着物レンタルの「Kyoto Kimono Salon 京あるき」が加わるほか、HISがチェキによる和装などの撮影コーナーを設置する。

 なお、7月23日にはオープニングイベントを開催。日本橋のメイドによる野点や、イラストレーターの原田ちあきさんの作品の展示、サイン会などをおこなう。