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全国観光圏推進協議会、「まだ知られていない日本の魅力」を訴求

  • 2015年12月23日

記者発表会の様子  「富良野・美瑛観光圏」や「雪国観光圏」など12の観光圏で構成する全国観光圏推進協議会はこのほど、「UNDISCOVERED JAPAN」をコンセプトに、地方の「まだ知られていない日本の魅力」を海外に訴求する新たなプロジェクトを開始した。このほど開催した記者発表会で、全国観光圏ブランド化プロジェクトチーム代表を務め、「にし阿波~剣山・吉野川観光圏」に所属する祖谷渓温泉観光代表取締役社長の植田佳宏氏は「多様化する訪日旅行者のニーズを踏まえても、ゴールデンルートだけではない、地方の魅力を発信する必要がある」と説明した。

 全国観光圏推進協議会は、インバウンド需要の獲得などを目的として2014年6月に設立。観光圏は「観光圏整備法」に基づき観光庁から認定された団体のことで、地方の観光促進に向けた取り組みをおこなっている。

 新たなプロジェクトでは「Spiritual」「Culture」「Life」「Explore」をテーマに、各観光圏の魅力を訴求。例えばSpiritualでは、大分県北部地域の8市町村で構成する「豊の国千年ロマン観光圏」をアピールする。同地域にある宇佐神宮とその周辺地域では、神道と仏教が交じり合った「神仏習合」の文化が伝わっていることから、植田氏は「スピリチュアルを体感できる」と訴えた。

 そのほかには、中部広域圏の整備に関する研究をおこなう中部圏社会経済研究所が展開する、宿泊施設などの品質認証制度「SAKURA QUALITY」の導入を推進。植田氏は「海外の多くの国ではさまざまなランク付け制度を採用している」と話し、「第3者による認定である同制度を導入することで、施設側のサービスの向上が見込める」と期待を示した。

 植田氏はそのほか、「通常の観光案内所ではその地域の情報しか提供していない」と述べ、各観光圏の観光案内所で、同協議会に属する全観光圏の観光情報を提供していきたい旨を説明。加えて、協議会に属する全観光圏の着地型旅行商品の予約や決済が可能な「ワンストップ窓口」の導入も推進していくとした。