楽天トラベル、年末年始の国内旅行予約は10%増、愛知など伸長

  • 2014年12月10日

 楽天が発表した、楽天トラベルの年末年始(2014年12月27日~2015年1月4日)の国内旅行予約動向によると、 国内宿泊は前年同期比10.2%増と好調に推移した。11月30日時点における調査で、数値にはANA楽パックとJAL楽パックの予約を含む。今年は日並びも良いことから旅行需要は好調で、消費税を除く1人泊あたりの単価は2.6%増。出発日のピークは12月28日で、次いで31日、27日となった。

 都道府県別の前年比伸び率は、愛知県が35.4%増、埼玉県が27.8%増、石川県が25.9%増で順に多かった。愛知県については名古屋市内が43.2%増と牽引。好調の要因としては、中部国際空港における相次ぐ増便や、「ラグーナ蒲郡」のテーマパーク「ラグナシア」での3Dマッピング、開館20周年を迎えたトヨタ産業技術記念館の入館者増などが挙げられるという。

 埼玉県は、11月に「和紙 日本の手漉和紙技術」が無形文化遺産に登録されたことから細川紙などが注目を集め、首都圏では最も伸長。楽天では、さいたまスーパーアリーナで開催される各種イベントも予約を押し上げたとの見方を示している。

 石川県は、3月に開業する北陸新幹線の終着駅として注目度が向上。新幹線開業後の観光客の急増を避けるため、開業前の訪問をねらう観光客で予約が増えているという。そのほか、今年が四国八十八ヶ所霊場開創1200周年にあたる四国は、3県が上位10位にランクイン。4県全てを合わせた伸び率は15.9%増となった。

 行き先の人気ランキングでは、1位の東京都、2位の大阪府に続き、沖縄県が昨年の4位から3位に上昇。客単価上昇率は18.8ポイント上昇し、全国で最も伸びが大きかった。年末年始の中部/那覇線の臨時便運航などにより、愛知県からの予約が13.1%増と好調だったという。そのほかでは、スキーおよびスノーボード旅行の需要増を受け、長野県が昨年の7位から5位に上昇した。

 なお、ガソリン価格の下落が追い風となり、レンタカー予約は13.8%増と好調に推移。高速バスも年末開催のイベントや帰省客の増加により25.1%増となった。高速バスの出発日のピークは12月27日。帰りのピークは1月3日だった。


▽楽天トラベル、年末年始の宿泊予約者の行き先別伸び率ランキング

1位 愛知県 35.4%増
2位 埼玉県 27.8%増
3位 石川県 25.9%増
4位 佐賀県 25.8%増
5位 高知県 24.2%増
6位 山口県 23.7%増
7位 秋田県 23.3%増
8位 徳島県 21.9%増
9位 鳥取県 21.0%増
10位 愛媛県 20.9%増