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台湾ランタンフェスティバルと次年度向けの新素材

  • 2012年3月2日

  旧暦1月15日の元宵節は、台湾を代表する節句の1つで、いわばお正月。各地でさまざまなランタン祭りが行なわれるなか、その代表格ともいえる台湾ランタンフェスティバルを取材した。

 第23回となる今年は、台中からバスで約90分の彰化県鹿港を舞台に、2月6日から19日まで開催。メインランタンの点灯式がある初日だけで100万人、14日間で1000万人と過去最高の参加者を記録した。このうち、海外からは約3万人が来場。圧倒的に地元の人々の祭りだが、アメリカのディスカバリーチャンネルで「世界で最も素晴らしい祭りの1つ」として紹介されており、観光素材としてのインパクトは“大”だ。

 また、2013年の開催地となる新竹県にも足を伸ばした。開催地となるのは竹北だが、今回訪れた新竹は竹北のすぐ隣。観光スポットや食の魅力など、旅行素材も豊富にある。

取材協力:台湾観光協会/エバー航空
取材:竹内加恵

  • 「展鹿頭角」と名の付いた鹿のランタン。鹿港は清代に貿易で栄えた港町で、現在は多くの歴史的な廟やレトロな街並みが人気。街の名前に「鹿」とついている理由は、諸説あるとか

    鹿港のシンボル

  • 鹿港の街全体が舞台となり、主なストリートには年代別やテーマ別のコンテスト作品が並ぶ。夕方5時を過ぎると、少しずつこれらのランタンに明かりが灯る

    コンテスト・ランタンエリア

  • 今年のメインランタンは高さ20メートル、重さ40トンと過去最大の大きさに。頭を上げて飛翔する姿は、「龍翔霞蔚(空飛ぶ龍とたなびく雲)」と命名され、昼間でも力強くたくましい彫刻像のよう。フェスティバル終了後も鹿港のランドマークとして残される

    龍がテーマのメインランタン

  • セレモニーはほぼプログラム通りに進み、午後7時過ぎにメインランタンが点灯。強烈な明かりがついた瞬間、龍は体中から煙を吐き出し、360度回転し始めた。大歓声が上がる

    メインランタンの点灯

  • 右回りでほぼ一周するメインランタンのバックには、絶えずレーザー光線と花火が上がる。同フェスティバルは、アメリカのディスカバリーチャンネルで「世界で最も素晴らしい祭りの1つ」として紹介された

    レーザー光線と花火も

  • メインランタンの回転が終わっても、夜空には花火が打ち上がる。セレモニーのクライマックスには人々の興奮もピークに達し、通りという通りには人があふれている状態。ツアーを組む場合は迷子対策が必要だ

    セレモニーのクライマックス

  • 元宵節のにぎわいは、日本の初詣に似ている。ランタンを見ながらそぞろ歩き、写真を撮ったり、屋台へ寄ったり

    そぞろ歩きを楽しむ

  • 台湾の祭りにも屋台は付きもの。日本のそれより、もっと食事目的が濃いようだ。少し離れた場所には、グルメエリアも設けられていた

    お腹が空いたら屋台

  • 台湾の人々は日本人と同じくらいキャラクター好き。日本の漫画やアニメ作品も多数見かけた。写真手前に目玉おやじ、奥にはドラえもん。トトロやアトム、ワンピースも発見

    キャラクターのランタンも

  • 数千個のランタンで形成する巨大なひょうたん。中国語で「ひょうたん」と「福」は発音が似ていることから、良い1年となることを願って造られたもの。参観者はこの巨大なひょうたんの下をくぐることができるようになっている

    巨大なひょうたん

  • 灯芸師による本格的な作品が並ぶ伝統ランタンエリア。先住民たちの開拓や航海、竜宮など、台湾の祖先が辿った歴史を表現しており、その巧みな技術と美しさに魅了される

    灯芸師による伝統ランタン

  • 2013年に台湾ランタンフェスティバルの会場となる新竹県。県を代表する街の1つが新竹で、開催地北竹に隣接している。新竹の観光スポットとして外せないのがこの城隍爺を祀っている城隍廟だ

    新竹の鎮守、城隍廟

  • 城隍廟の周辺は新竹でも有名な屋台エリアになっている。廟の周囲が屋台で囲まれているのは、ここ新竹だけとか。城隍廟の入り口がすなわち屋台街の入り口なのだ。名物は新竹ビーフンと肉団子

    B級グルメが絶品

  • 新竹から車で約20分の南園は、新聞王として有名な王愓吾氏が1985年に建てた大庭園。台湾の有名デザイン集団The Oneが経営に参加し、2001年のリニューアルでスタイリッシュなショップやレストラン、宿泊施設を備えた

    新竹憩いの庭園

  • The Oneが手掛ける南園の中のレストランで昼食。独特の食文化を育んだ客家(はっか)の伝統料理と欧風のスパイスを融合したおしゃれなプレートランチが味わえる

    南園のレストランで

  • 台北にいくつもの店舗をもつマッサージ店、六星集が新竹にオープンしたヴィラ風スパ。5000坪の広大な敷地にマッサージルームやヴィラ風の客室が点在しており、洗練された雰囲気。新たにできたレストランでは、客家料理を楽しむことも

    新竹郊外の「六星集 Villa Spa」

  • 「六星集 Villa Spa」のレストランで食べた蒸し鶏と塩づけポークの盛り合わせ。客家料理は乾物をよく使い、塩辛さや酸味が特徴だが、あっさり味のスープなどもあり、どれも美味

    客家料理

  • 台北の龍山寺。ここでも元宵節を祝う飾りが施され、いつもと違う雰囲気に。入口を入ると、今年の干支である龍のランタンがあしらわれていた

    元宵節 in 台北