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グアム、17年はチャーターなどで座席確保へ、シニア強化も

  • 2016年12月7日

山本氏  グアム政府観光局(GVB)は2017年、チャーター便や臨時便の設定により航空座席の増加に取り組む。GVB日本代表に10月1日付けで就任した山本さとみ氏が12月7日に本誌インタビューに対して答えたもので、定期便の利用率改善と合わせて、17年度(16年10月~17年9月)は合計76万人の日本人訪問者数をめざす。

 16年度(15年10月~16年9月)の日本人訪問者数は速報値で前年比3.4%減となる約75万2800人だが、デルタ航空(DL)や大韓航空(KE)などが座席供給量を減少をしている中では直近での回復は望みにくいところ。そのため、まずはチャーターなどにより座席を確保するとともに、オフシーズンである4月から6月の需要喚起などによって定期便の利用を促進していく方針だ。

 座席確保の具体例としては、3月から4月にかけてユナイテッド航空(UA)が成田、関空、中部から合計22往復を増便する計画であるほか、同じく3月にエイチ・アイ・エス(HIS)がウズベキスタン航空(HY)で中部発のチャーターを実施。また、現時点では発表できないものの交渉が進んでいる案件もあり、「光が見えてきている」という。

 また、定期便の利用促進では、夜便の需要喚起に取り組むほか、UAが冠スポンサーを務めることが決まった4月の「ユナイテッド・グアムマラソン」などをフックとした誘客も強化。

 広告も来年1月からオンラインでの展開にシフトし、ポータルサイトやソーシャルメディアなどにバナーや動画広告を表示し、最終的には旅行商品の購買につなげていく。タグラインは「やりたかったんだな “これ”」で、グアムが提供できる多様な体験や魅力を伝える。

 さらに、現在は日本人訪問者の66%を占める34歳以下の層を維持しつつ、シニア層の取り込みを進める考えで、ビーチやグルメ、ショッピングなどに加えて、チャモロ文化やスペイン統治時代を含めた歴史などの側面もアピールしていく。このほか団体向けに、20名以上でその9割がESTAを指定していることを条件としてサポートするキャンペーンも実施中だ。