スカイマーク、片道「980円」、成田就航で−「国内LCCの最終型」めざす

  • 2011年4月13日
 スカイマーク(BC)は2011年11月以降、成田発着の国内4路線に順次就航し、就航後3ヶ月間は片道980円のバーゲン運賃を設定する。4月12日に開催した中期事業計画の説明会で、BC代表取締役社長の西久保愼一氏が発表した。西久保氏は、成田が国内線については「ほとんど未開拓」とした上で「それだけに大きな潜在需要がある」と語り、低価格を武器に市場の開拓を進める考えを示した。バーゲン運賃は1便あたり平均で20席程度とし、合計で2万8800席を提供する。

 成田路線は、11年11月に成田空港支店を開設した後、年度内に千歳、旭川、福岡、那覇の4路線に順次就航。“東京バイパス・成田シャトル”と題してキャンペーンを展開して販売をはかり、その後も「4路線の成否に掛かっているが、その先についても成田からの増便は積極的におこなっていきたい」考え。まずは函館、出雲、高松、徳島、福岡、石垣への就航もめざしたいという。

 運賃は羽田線よりも2000円程度安く設定。普通運賃は千歳が1万2800円、旭川と福岡が1万3800円、那覇が1万6800円だが、「前割21」では千歳、旭川、福岡は3800円、那覇は5800円とする。西久保氏によると、バーゲン運賃の終了後も「だいたい全席の75%程度は1万円以下」になる見込み。

 低価格の実現のため、成田路線では「新しいビジネススタイルで臨む」方針。西久保氏は、「これまでも我々はかなり努力してコストを下げ、安い運賃を提供してきた」としつつ、「根本的な事業スタイルは大手と何ら変わっていなかった」とし、成田では本格的なLCCのスタイルを採用すると説明。

 例えば、「自動チェックイン機を主体としたカウンターを考えている」ほか、「1個あたりの手荷物の料金なども少しシビアに請求させていただこうと考えている」ところ。人員配置なども従来とは異なる方法を採用する方針で、西久保氏はこれらにより、「BCが考える国内LCCの最終型」をめざす考えを強調した。

 なお、成田発着の4路線に就航すると、11年9月に開設予定の那覇/宮古線の1日5便などを含めて全体で1日70往復を運航することとなり、想定売上は「通年ベースで880億円くらい」となる見込みだ。


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