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日鉄興和不動産、ホテル事業に参入 東京・上野に1号店

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不動産大手の日鉄興和不動産(東京・港)は4日、長期滞在型ホテルの開発・運営事業に参入すると発表した。自社ブランド「& Here(アンドヒア)」を立ち上げ、2024年1月に東京・上野に第1号店を開業する。日本政府による入国制限の緩和で回復が期待されるインバウンド(訪日外国人客)に加え、国内のファミリー層などグループでの宿泊利用を見込む。

積水ハウスなどが施工を担当し、14階建てのホテルを23年11月に竣工する予定。日鉄興和不動産が7月に設立した子会社がホテルの運営業務を担う。JR上野駅(東京・台東)から徒歩7分の立地で、東京国立博物館や上野動物園、商店街「アメ横」も徒歩圏内にある。最上階の露天風呂付きの大浴場からは不忍池を見渡せる。

ホテルの客室数は145室の予定で、そのうち約7割は6人まで宿泊できるトリプルルームにする。伝統工芸職人や工房、文豪など、モチーフごとに外国人観光客が様々な日本文化を味わえるように客室のデザインにもこだわる。宿泊料金などは現時点で未定という。

平均3日以上の宿泊を想定し、客室にはミニキッチンや冷蔵庫、ダイニングテーブルなどをそろえる。共用部にランドリーを設置するほか、1階のラウンジには宿泊客以外も利用できるカフェや個室のコワーキングスペースを設ける計画だ。

日鉄興和不動産は都心部を中心にオフィスビルやマンションの開発事業などを手がける。21年度の連結売上高にあたる営業収益は2260億円。主力の不動産販売事業が売上全体の6割強を占める。今後はインバウンド向けの観光需要に照準を当てたホテル事業の拡大を検討する。すでに上野の物件に続き、東京都と大阪府に1件ずつホテル向けの用地を取得した。

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