帝人フロンティア、睡眠評価サービスをホテルに提供
帝人フロンティアはこのほど、睡眠の質を評価するサービスの提供をホテルなど宿泊施設向けに始めた。寝具の下に敷いたセンサーが睡眠中の体の動きや心拍数を計測して、睡眠の時間や質を評価する。これまでは個人向けにサービスを提供してきたが、宿泊施設を中心に法人向けも開拓する。
宿泊客は帯状のセンサーを敷いたベッドで寝た後、客室内のタブレットで「ぐっすり眠れた」「疲れが取れている」などの16項目のアンケートに回答する。回答や、睡眠中に計測した心拍数や呼吸数などのデータをもとに評価する。客室のタブレットなどから「睡眠時間」や「疲労回復力」などのスコアやアドバイスを確認できる。
帝人フロンティアが算出した目安となる状態と宿泊客の状態を比較するほか、アンケートを組み合わせることで1泊分のデータでも評価ができるようにした。従来は月単位など長期の計測が必要だった。
「Sleep Concierge(スリープコンシェルジュ)」は2021年3月にスタートしたサービスで、健康アプリ開発のFiNC Technologies(フィンクテクノロジーズ、東京・千代田)と共同開発した。
帝人フロンティアが開発した体の動きを計測するセンサー「MATOUS SS(マトウスエスエス)」を使用する。これまでは主に個人向けに売り込んでおり、2万1780円のデバイス購入と無料アプリのダウンロードが必要だった。宿泊施設にセンサーを販売するか、リースで提供するのかなどはこれから検討するという。