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スリランカがデフォルト、債務再編完了まで支払い停止-インフレ悪化

更新日時
  • 債務再編完了までドル建て債務の支払いしない事前調整型デフォルト
  • インフレ率は数カ月で40%に加速する見通し、混迷深まる経済危機
People queue up to buy kerosene for domestic use at a supply station in Colombo, Sri Lanka, on May 17.

People queue up to buy kerosene for domestic use at a supply station in Colombo, Sri Lanka, on May 17.

Photographer: ISHARA S. KODIKARA/AFP

スリランカが同国史上初めて、デフォルト(債務不履行)に陥った。経済は急速に悪化、インフレ率は今後数カ月で40%に加速する見通しで、国内では抗議デモや政治危機が起きている。

  ウィーラシンハ中銀総裁は19日、債務再編完了までドル建て債務の支払いを行わない「事前調整型デフォルト」にスリランカが陥ると述べた。2023年と28年に満期を迎えるドル建て債の利払いは当初、4月18日が期限で7800万ドル(約100億円)相当。30日間の支払い猶予期間は今月18日に終了している。

  同国は食料や燃料など広範な品目の不足を和らげるための輸入代金確保で困難を抱えている。自国通貨安と経済危機が背景だ。ウィーラシンハ総裁はコロンボで記者会見し、インフレ率が今後数カ月で40%に達する見通しで、変動の大きい品目を除いた基調的なインフレの動向を金融当局として監視していると語った。

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  スリランカ中銀はこの日、経済への以前の利上げの効果を見極めるため、政策金利を14.5%で据え置いた。ブルームバーグがエコノミスト8人を対象に実施した調査では、3人が据え置きを予想。残りの5人は最大3ポイントの追加利上げを見込んでいた。同行は年初来で政策金利を計8.5ポイント引き上げている。  

スリランカが同国史上初のデフォルト
Source: Bloomberg

原題:Sri Lanka in ‘Preemptive Default’ as It Halted Debt Service、Sri Lanka Sees Inflation Rate Rising to 40% in Next Few MonthsSri Lanka Holds Rates After Previous Hikes as Economy Slides (1)(抜粋)

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