全⽇空(ANA)は2022年4⽉18⽇(⽉)から、ヨーロッパ路線の運航で中央アジアの南回りとアラスカ上空の北回りと、2つの迂回ルートを運航すると発表しました。日本航空(JAL)は4月7日(木)、4月14日(木)に北回りだけでなく、貨物便で南回りも運航。さらに、4⽉19⽇(火)から、旅客便も含め、アラスカ上空を経する北回り、ヨーロッパ発は南回りで運航する計画です。日系2社ともロシア上空を迂回する2つのルートを確立し、日本とヨーロッパ間を運航します。
中央アジアの南回りルートは、ヨーロッパ発は南回りが偏西風の影響を受けて運航しやすい傾向があります。日本発はその逆で、北回りルートのほうが最適なルートになる場合が多い傾向です。このため、北、南ともに使用できる状況を構築することで、運航日によって異なる気象条件などを考慮しながら、航路を選択できることにより、運航時間を短縮し、多くの搭載貨物を含めた輸送環境を作ります。
JALは4月7日(木)にパリ発成田着のJL8416便で、南回りを運航しています。この便では13時間超で運航しており、4月14日(木)にも同じくパリ発成田着の貨物便を運航しています。これを受け、旅客便でも4月19日(火)からヨーロッパ発を南回りで運航します。
ANAは4⽉18⽇(⽉)の成⽥発ブリュッセル⾏きから北回りも採用する予定です。ただし、当日の気象条件を考慮し、中央アジアルートで運航する場合もあります。復路のブリュッセル発成⽥⾏きは、中央アジアルートが最適とし、今後も南回りで運航します。また、⽻⽥/フランクフルト線は5⽉10⽇(火)まで、往復とも南回りで運航します。さらに、5⽉11⽇(水)以降のヨーロッパ路線は、運航時間、航路を含め、検討しています。
フィンエアーでは、すでに南回りと北回りを運航するルートを採用しています。日本路線を再開した3月9日(水)以降、日本発はすべて北回りを運航しています。ヘルシンキ発は運航した37便中16便は南回り、21便は北回りで運航しています。風向きなどの気象条件を考慮しているため、連続して北、南を運航する傾向があり、3月中は南回りが多く、4月は北回りが多くなっています。いずれもヨーロッパ発は12時間30分から13時間ほどで運航されています。